オケ映画。
こばかつ目当てで「マエストロ!」観にいきました。
とてもいい映画だったのでこばかつは二の次でした。
いや、いい存在感だったよ。オイシイポジションはいけてつがさらっていったけどね。
いけてつのくせに(ぎりっ)
脚本がサマーウォーズの人らしい。
キャストがほぼ劇団系だったので、展開もなんとなく演劇っぽくて、でも妙に生っぽい、っていうバランスがよかった。喫茶店や稽古場の隅でぐだぐだしゃべってるとことか、どこまで脚本なんだろうって思っちゃうもの。
あの問題は結局どうなったの?とかその展開は無理があるんじゃない?とか細かいところが気になってしまう右京さんのような人には向かないかもしれませんが(笑)。でも舞台じゃあのリアルな空気感は出せないもんな。オーケストラの音も含めて、映画でしかありえない作品でした。こういう邦画はもっと増えたらいいと思う!
とーりくんもすごくよかった。なぜか劇団メンバーに馴染んでた。
もし彼が作品イメージとか関係なく商業的戦略でねじこまれたのだとしても、この役は彼以外にないなっていう気がしました。すごい実力者に見えるのに、オーラやカリスマ性を感じさせないとこが逆にリアル。イケメンモデルなのに徹底的に地味になれる、不思議な子だなあ。
当然のようにいいおうちに住んでるし服も上品なんだけど、なぜか生活感があるというすごさですよ。ベッドで目覚まし止めてから家を出るまでの流れとかすごく好き。彼の日常だけずっと見ていたいくらい(笑)。
メイキングの「手が美しすぎて演奏シーンの吹き替えが不可能」っていうの、なるほどなって思っちゃった。そうだね、手きれいだよね……
みわちゃんは唯一の不安要素だったけど(笑)、ものすごくかわいかったのでものすごく許す。
彼女を入れておきながら劇中歌もタイアップもないというあたりが、本気で彼女の人柄や才能やポテンシャルを買った配役なんだと思わせてくれました。あんなヘヴィな役をよく演ったな、演らせたなという感じ。あの子も度胸があるんだろうな。かわいいしな(二度目)。
音楽のことはぜんぜん知らないからリアリティの程度もわからないし演奏シーンも「すごかったです」以外に大したことは言えないんだけど、画面の色とか演出とか登場人物の距離感が全体的に好みでした。
彼が出てなかったらそもそも観にいかなかったと思うので、素直にこばかつに感謝。
まあ、せっかくなので彼にも触れておきますか。
ネタバレにつき畳みますね。
オーボエとクラリネットはあのあと恋に落ちてる。
椅子片づけようとして手が重なって「あっ……」「いいよ、俺がやるよ」みたいな感じになってる。
なんか妙に意識し合ってぎくしゃくしちゃってめんどくさいし気持ち悪いからなんとかしてくれってみんなが香坂のところに来るの。「えっ、それコンマスの仕事なんですか?」ってなるけど、実際おっさん二人がもじもじしてる場面を目撃して「これはまずい」って本気で悩む香坂……
っていうとこまで妄想して、なんだこれって思いました。だれも得をしない。