ヒロ執事。
黒執事実写化のニュースを聞いた段階では、ふーんたいへんねえ(ごーりき株ストップ安が)くらいにしか思わなかったんですが、いざ公開された予告を見た段階で、私の中に住んでいる博打好きなおっちゃんが立ち上がって千円札握りしめながら「張った!」と叫び出したのでどうしよう困ったなあと思って二週間、とりあえず観てきました。ファーストデイ。
……あれ?
期待値がほぼゼロで、私の中のおっちゃんも九割方負ける気だったので、逆にどうしようみたいな気分で返ってきた千円札見つめちゃいましたが、意外とおもしろかったです。
ちゃんと、ゴシック/アクション/B級映画でした。
もちろん邦画特有の甘さもいくつかありましたが、それはそれとして笑って許せる感じ。
監督の一人が、NANA実写化した人なんですね。2まで観ましたけど(サブリミナル俳優ワンカットのために!)、私が気に入らなかったのはNANAそのものであり(笑)、コミック実写化映画としてはよくできていたなという印象でした。今回は翻案だけどそれもうまく消化してたと思います。
もう一人は、タイバニとかのつまりアニメ畑の人。だからなのか、止め絵も動きもかっこよく作られてました。そうそう、こういうの見たかったんだよ!!(タ○ノコ方向に向けて)
そして「あくまで執事」の完璧さ。原作を意識させず「この物語におけるセバスチャン」というキャラクターを創り上げてしまう彼自身の説得力はさすがでございました。
なにより、アクションであれゴシックホラーであれとにかくコレやりたいんだろうなーっていうのが終始一貫していてブレないのがよかったです。ノリノリ感が伝わってきた。
まあ一部配役に若干(?)オトナの事情は感じますけれども、そこは折れても(笑)俺たちはこういう映画を作るんだ!っていう確固たる意志と愛情を感じられたので、それだけでも私にとっては好感度の高い作品でした。
というわけで、ごーりきアレルギーさえなければ、それなりに楽しめる映画です。
や……彼女にはなんの恨みもないけれど、むしろ今の立ち位置に同情さえするけれど、でもやっぱりこの役は芝居ができる人でないと正視に耐えがたいというか数々のバッシングをはねのけられないと思うからあなたはもうこの界隈に近づかないほうがいいね、森へお帰り。せめて葬儀屋のルイくんぐらいの出オチ感があればよかったのにね。
共同プロデューサーの齋藤さん(本名)は、ごーりきさんを魅力的に演出しようとは思わなかったのか、それだけが気になります。
あ、ちなみに、原作の黒執事とはなんの関係もないみたいですよ?(笑)