ご当地マンガ。

前に地元の駅ビルに入ってる本屋(さわやフェザン店ね)で見かけて気になってたのが「ゴーガイ!岩手チャグチャグ新聞社」。それとは別に、岩手県が県出身者集めてアンソロジー出すぞっていうのをなんかのニュースで見た「コミックいわて」。
正直すっかり忘れてたんですが、震災支援で増刷したりなんだりってことで、この機会に買ってまいりました! おっきい本屋や岩手のアンテナショップ、アマゾンなどでお求めいただけると思います。私はいわて銀河プラザで買いました。あと南部スナック煎ベイジャーがイロモノパッケージのわりに意外と美味しくてリピート(笑)。
というわけで、できるだけフラットな気持ちでの(笑)感想など。
まさかの腐った萌えを含みますのでご注意くださいv


どっちにも言えることですが、平成の大合併以後の地名が未だ馴染みなくて……合併前に県を出た人間には「ん?つまりどこのこと?」ていう部分が多かったのが、ちょいさびしかった。奥州市とか八幡平市とかわからんよ……
コミックいわて
コミックいわて
県と県の新聞社が出した、岩手県を題材にしたマンガのアンソロジー。こういうのってだいたいつまんないのよね、と思いながら読むと意外にイケるかも、くらいの感じでしょうか。
巻頭カラー的なページの、「岩手出身の漫画家」「岩手を舞台にしたマンガ」「岩手出身のマンガキャラクター」特集にちょっと本気を見ました。誰の本気か知らんけど。パトレイバーの太田さんって紫波町の人だったんだな……
マンガのほうは、地元あるある・観光誘致・雑誌の短編読みきりが同率、みたいな感じ。
アンソロジーなだけあってジャンルのばらつきがすごいです。池野恋と吉田戦車は同じ雑誌に載らないよねフツー。ゴルゴを呼ばなかったのはやっぱり報酬が高かったのかしら。郷土愛は皆さんかなりでしたけど。
ただまあやっぱり全体的におとなしいなとは思いました。自治体主導だから仕方ないとはいえ、もうちょっと普段どおりにしてもよかったんじゃないかと思う作家さんが何人か。
なんか岩手の人ってマジメなのかなー、って偏見が強くなりそうな。
よく言われるんですけど個人的にあんま褒め言葉に聞こえないんですよね。いや、ちゃんとギャグもわかるから!って反論したくなっちゃう。今回の震災では、地元自ら「岩手県民はマジメだからがんばれる」って合言葉にしてる節もあるんだけども……(笑)
いきなり池野恋から始まります。少年少女の恋話かと思ったら少年二人で、BL?とか思いましたけど。
さんさ踊りの話も絵柄的にBL?って思いました。おっさん同士が太鼓の練習で手取り足取りバチ取りしながら親密になっていくのかと(どういう補正?)
自伝・エッセイ的なのも多かったです。個人的にはそういうんじゃなく「お話」を読みたかったな。吉田戦車も岩手限定のシュールネタとかなかったのか。地元だけでもどっかんどっかん言わしてやる、みたいなさ!
岩漫創始者の人のは初めて読んだ。岩漫(がんまん)って岩手で最初の同人誌即売会なんだけど、他のイベントより創作・サブカル寄りでゲイサークルとかもあって、ティーンだった私にはちょっと渋すぎてあんまり行った記憶ないなー、ていう感じ。を、思い出すマンガでした。
女子高生がアテルイの霊を呼び出す話がお気に入り。
私がアテルイ好きだからかっこよく描いてくれてありがとうってのもあるけど(笑)。若いイケメンアテルイってなんか新鮮で。震災後、岩手県に寄せられた応援イラストにアテルイとキリコ・真帆がいて、なんかすごいうれしかったです。
キリちゃんとアテルイがタッグ組んで奥州市の心霊事件を解決していくとかいう連載があったらいいのに。
ゴーガイ! 岩手チャグチャグ新聞社 (KCデラックス)
ゴーガイ! 岩手チャグチャグ新聞社 (KCデラックス)
上のアンソロで、アテルイの話を描いた飛鳥あるとさんのマンガ。
生粋の盛岡っ子・坂東さきるが、県南の照里支局(架空の町)に異動になって、おっかない支局長と岩手通のドイツ人に助けられながら地元の人々と交流や理解を深めていくお話です。
県南ネタがメインだし(私は県北)、登場人物の視点も外(盛岡・ドイツ)からなので、観光案内感覚で読めました。岩手に来たくなるかはさておき、岩手っていいとこだよね!と錯覚させてくれます(笑)。
方言多めだけど注釈もついてるし、メインの3人は標準語だし、岩手の人じゃなきゃわかんないってことはないと思います。と、標準語しかしゃべれない私が断言します。
旅好き、グルメ好きの人には素直にオススメ。女の子がバリバリ仕事する系のマンガが好きな人にとってもハズレなしだと思う。
とくにそのへんに引っかからない人(私)には……
支局長が! 小田原支局長が萌える!!(笑)
仏頂面のクールなおっさん(無精ヒゲ・クセっ毛・ゆるネクタイ)ですよ! 声を当てるなら藤原か平田かみたいな! ドライブが趣味で意外に甘党! たまらん!!
照里支局は小田原さんの家です。1階が支局で2階が小田原さんちなのです。ぐだぐだな生活感と仕事に厳しいギャップ萌え~v
しかも庭先に謎のドイツ人青年が住み着いちゃってるんですよ!
さきるちゃんがいないあいだに、小田原さんがイヴァンとなにか間違いを起こさないかとドキドキしながら読んでしまいます(そういうマンガじゃないです)。
雨の日は家の中に入れてあげるらしいし! 掃除もさせてるらしいし! ていうかイヴァンも勝手に忍び込んで2階まで自在に出入りしてるし! もうなんかソレ的なアレを想像しちゃってもいいですか!?(ダメです)
カバー外すと支局の全体見取り図が居住スペース含め載ってるんで、ここからイヴァンが忍び込んでここで小田原さんと……とめくるめく妄想が止まりません(そういうマンガじゃないです)。
6月に2巻が出るらしいので、編集長とイヴァンがどこまで仲良くなってるか期待したいと(そういうマンガじゃないですって言ってるじゃないですか)
ついでに、ゴーガイ!を連載してるというBE-LOVEを買いました。
最近の一般女性ってこういう雑誌読んでるんですねという新鮮な感覚はさておき。
この号にはあるとさんの震災体験記が載ってたので。
純粋なファン心理からですが、これからも思いっきり応援させていただきたいと思います。