どんな本を読んでますか?
という質問があったのでお答えします。
興味のない人はスルー推奨。
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もったいないコメントをいただいてしまいました。一部抜粋。
「ニッケルさんの文章のファンです。ニッケルさんは普段からたくさん本を読んだりされてるんですか?もし読まれていたら、どんな本を読んでおられるのですか?私もものを書きたいのですがどうしても下手で…。」
普段からたくさんネットの同人小説を読んでます。
……すみませんすみません。この質問に答えるのは非常にツライ。
なぜならば、私はほとんど本を読まない字書きだからなのですよ……ホント申し訳ない……
でもうれしいです、ありがとうございます。自慢したいけどそれには自分の決定的な弱点を晒すことに……という葛藤を乗り越えて、やっぱり自慢することにしました(笑)。
いつも「逆でしょ」って言われるんですけど、絵描きのアルカリさんはかなりの読書家です(笑)。一瞬アルカリ蔵書の中から……と思いましたが意味ない意味ない。
私の友人には残念ながら(?)読書家が多いので、けっこういろんな本を貸してくれますが、読むのは全部アルカリです(笑)。貸してくれた人とアルカリの二人がかりで「おまえもちゃんと読め」と説教されたくらいです。説教されても読まないってどうなの。
今年の正月に一念発起して、毎日なんでもいいから本を読むぞーと目標を立てたんですが、みごとに三日天下でした。いや、明智風にしてもダメだから。かっこよくないから。
小説はとくに読みませんねえ……よくないですねえ……年に数回読んでるのはそういえば映画やアニメのノベライズだったりします(小説?)。映像作品の原作に手が出ればいいほうです(ガリレオと天下一探偵は読んだよ!)。
なので本屋もあんまり行きません。本屋で時間を潰すことができません。オタク失格です。新聞もとってないので読む機会がありません。縦書きの文章をあんまり読んでません。ダメダメです。
でもね、ホントよくないですからねコレ。字を書く人は本をたくさん読むべきだと思います。
文章を書くのに必要な語彙力は、読むことでしか培えませんから。文章の構成や小説の作法も、読んで身体に覚えさせるしかないと思います。
当然ですが、私の周りの字書きさんたちはちゃんと本を読んでらっしゃるんですよ。バッグの中には本必携!みたいな。羨ましいです。私は重さに負けます(iPad買えよ)。
まあ……しいて言うなら、たま~に図書館の児童室に行きます。そこで小一時間ほど絵本を読んで、厚めの児童書を数冊借りてきます。翻訳物や古典が多いです。たまにはホモとかエロとか忘れて清い気持ちになりたいんだと思います。
大人の本で(笑)ハードルが低いのは古典SFです。あと短編ミステリ。これも翻訳です。翻訳の不自由な言い回しが逆に好きです。
あと年に一回あるかなきかですが、専門書に手を出します。社会学や民俗・歴史が多めかな。年々バカになっていくので、気分だけでも賢くなろうとしてるんだと思います。
参考にならなくてすみません。好きな作家とか言えたらよかったんですよね……
なにひとつ提示できなかった言い訳じゃないですが、どんな本を読むかってのはあんまり大したことじゃないと思うんです。
なにを読んでも結局は好きなタイプの文章に似ていきますから、深く考えずに好きなモノを好きなだけ読むことが大事だと思います。それがラノベでもケータイ小説でも同人小説でも、自分に合ってると感じられるならそれでいいんじゃないかなと。
なんかいちいち説得力ないな……
そもそも私の小説の書き方ってちょっとおかしいらしいので……(笑) 未だに同じ書き方をしてる字書きさんに会ったことない。どう考えても真似しちゃいけない書き方をしてます。
そんな拙い文章でも気に入ってくださる方がいらっしゃるのはうれしいです。さらに参考にしてくださるなんて恐縮の極みです。重ね重ねありがとうございます。
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ていうか、同人小説に文章の上手下手って必要ですかね……書きたいと思った時点であなたも同人作家ですよ(笑)。
ちゃんとした字書きさんになりたいのなら、私に言えるのは「こんなとこ来てちゃいけません!」ということだけです(笑)。ホントね、プロとアマの違いは文章力とかそういうものじゃないですから。プロになりたい人はアマを手本にしちゃダメです。オリジナルを書きたい人はパロディ屋を参考にしちゃダメです。
私はあくまでパロディ同人屋で、私の小説の魅力の9割以上は元作品の魅力であり、またそうでなければならないとも思っています。事実誤認しないためにも、ニッケルを調子づかせないためにも(笑)、内容と文章は切り離して捉えましょう。
でもどっちにしても言えるのは、巧拙は気にせず「まずは書いたらいいじゃない!」ってことで。
これはプロアマ同人だれに聞いても100%同じ答えが返ってきますよね。
質より量は理屈じゃないです。千本ノックです。個人的な話をすると、恥ずかしながら10年で500本強のSSを書いてます。多いのか少ないのかはよくわかりませんが、10年前に比べたら確実に小学生と高校生くらいの差が出てます。
未だに去年のを読んでも「うわああああ」ってなるのは、日々成長してるせいだと思うことにしてます(笑)。いちばん顕著にわかるのは語彙力と知識ですね。だから本を読めと……
それはともかく、千本の道も最初の超短編1本からなんです。これに反論できる人はいないはずです(笑)。
そんで、私は「書いてみた」人に必ず言いますが、書いたモノは公開すること! ホームページとかよくわかんないって人には、fc2の鍵付きブログを問答無用で勧めます。細かいことは考えずにまずブログ立ち上げましょう。体裁はあとから整えればいいのです。どんなジャンルでも鍵付きならあんまり文句言われないはず。
サーチに登録すれば必ずアクセスはあるし、レスポンスも必ずもらえます。うっかり褒められると調子に乗りますから(笑)、次への原動力になります。書いてるうちに力がついてくるのは先述のとおりです。あと下手でも開きなおれる度胸もつきますね(笑)。
なんにでも言えることですが、「まず書け」「書けないよ」「書かないから書けないんだよ」「書けないから書かないんだよ」っていう無限ループがあります。
だから最初はハードルをすごく低くすればいいと思うんです。まず思いついたワンシーンを描写してみるとか。それも難しかったら「こうなってこういうのが萌えだよね~♪」ていう萌え日記を書くところから始めてみるとか。モノローグのポエムでもいいです。セリフだけでもいいです。小説の体を成してなくてもいいから、まずアウトプットすることが第一歩です。
ま、一年後に見返すと死にたくなるでしょうけど(笑)。
心理的ハードルを下げるには、道具も自分に合ったものを使うことが重要です。
字書きの道具というのはパソコンでありケータイであり、IMEかことえりか、フルキーボードかテンキー入力か、といったことなのですけど、そこに依存しすぎたり振り回されたりすると文章に出ちゃいます。同人小説でいちばんもったいないと思うのはこのパターンです。
自分に向いているアウトプット形式で書くことを、強くオススメします。ケータイが楽ならケータイで書いてアップすればいいし、紙に手書きしてパソコンで清書するっていうやり方も、決して二度手間だとは思いません。私はどっちもできませんけど(笑)。
私はフルキーボードで辞書はATOKという環境がいちばんストレスないです。が、もちろん世の中には筆を選ばない弘法もたくさんいます。実力差ではなくタイプの違いなのだと悔しまぎれに思うことにしています。
で、徐々にハードルを上げていく際に必要なのが、本を読むことです(笑)。
いや……ホントね、読んだほうがいいです。わかってるんです。とにかく読みましょう。どんなに評判がよくても合わないなと思ったモノはムリせず、好きなモノだけ読んだらいいと思います。
そんで好きなモノは、なにが好きなのかを突き詰めていくとリアルな糧になります。構成が巧いのか、キャラや設定が萌えなのか、言い回しが好きなのか……くり返しますが、その際は文章と内容は別々に考えたほうがいいです。内容はともかく文章は嫌いじゃないなーと思った作家さんもけっこう多いので。
……すみません、「書きたいけど下手」という一文にムダに食いついてしまいました(笑)。
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本を読んでいないというがっかりな事実をなんとかフォローしたいばかりに、書かなくてもいいことをぐだぐだと書き連ねてしまいましたが。
もうね……ホントお恥ずかしいかぎりですよ。
このたび人生で何十回目か(…)の改心をしまして、今度こそ本をちゃんと読める大人になろうと思いました。愛読書とか答えられる女になりたい……!
皆さん、次に会ったときにはバッグの中に本入ってますからね!!(笑)