ご当地マンガ再び。
自分で買って読んだのだけですが、おもしろかったのもそうでなかったのも(笑)まとめて。
「ゴーガイ!」はすでにオススメしてるので今回は除外。
「ずったり岩手」
「彼女とカメラと彼女の季節」
「ハヤチネ!」
「コミックいわて」
「たむらまろさん」
「東日本ふるさと物語」
「ストーリー311」
ところで今年の1/1から隣の村が市になったんですけど、PR用だかのマスコットキャラが萌えっぽくて、元村民が「いや公募もしてねえし税金何に使ってんだよ、つか盛岡の大通り裏にいるねーちゃんだろコレ」と言っていてああそうだよなあ、ショート丈の和服は和風キャバクラか銀魂でしか見ないよなあ、としみじみ思ったのでした。
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ずったり岩手 1
岩手在住マンガ家のエッセイマンガ。
webで連載中です。初回から最新まで全部無料で読めるんだけど、このサイトがあんまり読みやすくなくて……(笑)
二ノ宮知子や一条ゆかりをすっごく泥くさくしたような、まあそういう世代のマンガ家さん(すみませんマンガ詳しくなくて的確な表現ができない……)。その世代特有のパワフルなテンションが、田舎のめんどくさい慣習を体育会系ノリで乗りこなしていく爽快感みたいなのがあります。
作者は雫石在住ですが、県内を飛びまわっておられるのでネタも幅広く。日常ネタも震災ネタもごっちゃ!悲愴感なし!でも覚悟は常にある!みたいな。もう岩手は充分元気だから、おまえらがんばれや!ってハッパかけてきます。岩手怖ぇ。
彼女とカメラと彼女の季節(1) (モーニングKC)
いわゆる百合マンガに分類されているのですが……カメラ女子マンガというか……(笑)
途中までけっこうがっつり百合か?と思いきや、話自体は別の方向に進んでいくので、期待するルートがあるとちょっと裏切られそうな予感。予感というのは、まだ1巻しか買ってないから(笑)。全体的に途切れない緊張感があって、もちろん悪くはないんだけどそれをリアルタイムで追っていくのはしんどいかも、と思ったのでした(すみません)。よしながふみの大奥も同じ理由で完結してから読もうと思ってる……
女の子キャラが、かわいくてちょっとエロくてドキドキします(笑)。カメラの解説も入るのでカメラ好きにもオススメかも。
あ、ちなみに盛岡が舞台です。この人、開運橋好きなのねー。主役の女子たちが町の風景を撮影していくシーンがちょいちょいあるのですが、たぶん作者お気に入りの場所なんでしょうね。
ハヤチネ!(1) (ガンガンコミックスONLINE)
早池峰山麓にある大迫町を舞台にした日常系?ゆるふわ?マンガ。
webで最新版が読めるのかな?
岩手弁のドイツ人美少女と、東京から来た病弱な少年の交流を中心に、都会人の姉弟が田舎に馴染んでいく話。「ゴーガイ!」もだけど、岩手とドイツは相性がいいらしい。なんか論理的に説明はできないけど感覚としてわからなくもない(笑)。
個人的には……悪くはないけど特別おもしろいってわけでもなく、絵柄もちょっと苦手な感じなので、あえて続刊を買おうという気にはなりませんでしたが、ほっこり日常系コメディが好きな方にはツボなんじゃないかと。ショタロリ属性がないとダメなのかなー(笑)。
キャラはね、「作務衣着てへらへらだらだらしてるおじさん(お兄さん)が実は小説家」とか「人見知りで顏怖いけど心優しい金髪美形のドイツ人」とか、「その金髪美青年にドキドキするファンシー大好き男子小学生」とか、それがまとめて古民家に同居してるとか、萌えどころは満載なので絵柄の問題なんでしょうな……orz
コミックいわて2
1については前に書いたので。
2も感想書いた気がしてたけどなかった。えっと、1より知名度の高いマンガ家さんたちが増えてかなり豪華になってます。県外作家さんたちの応援イラストもあってお得感アップ。とにかく1よりはぜったいおもしろくなってるからパワーアップしてるから! オススメ!(笑)
コミックいわて from WEB
web版ができましてね、無料で読めるんですけどもね。まあ読みやすくはないわけで、本が出たら買うでしょうと。発売は3/20、来週ですね。
サイトはこちら↓。さすがに県のページに直接リンクは気が引けるんでコピペでどうぞ(笑)。
ttp://comiciwate.jp/
すでに描いてる人も初登場の人も。ここで勝手に(笑)連載してる人もいるので、もう季刊になってほしいです。雑誌にしようぜ雑誌。
「キリコ、閉じます!」はこのままつづいて、単行本出ないかな……とひそかに期待しているのですが……とりあえずアテルイはいいとしてモレが自由でいいなと思いました。番外編で、生前のアテルイとモレのちょっと長めの話とか読みたい!
吉田戦車は、子供のころはよくわかんなかったけど大人になるとツボにハマるね。酒のツマミみたいだね(笑)。やっぱりエッセイじゃなくてマンガがおもしろい。2の鬼の話も、webのSF話(笑)も、そうそうこれこれって感じ。
プロジェクトもケロロ軍曹とコラボしてみたり、だんだん本気出してきてる感じありますね。あと県知事のTwitterが想像以上にディープで、マンガアニメ特撮に関していえば、知事は私よりも断然オタクレベルが上だなと思います。知事もっとがんばって!(いわてマンガプロジェクトを)
ところで、「あまちゃん」もだったけど、そういえばご当地マンガを読んでて「あるあるー!」ってなることがほとんどないので、岩手って地域ごとに文化が分断されてて総体としての県民意識ってのはあんまりないのかもしれないな、と思いました。私だけかしら。
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ちょっと番外。
たむらまろさん (B's-LOG COMICS)
「奈良時代日常」コメディだそうな。
pixivコミックで連載中? 仕組みがよくわからないのよね……(おばあちゃん)
地元の本屋(さわや!)にも置いてなかったし作者もそういう意識はないようだけど、出会ったのが志波城址公園の案内所だったので……(笑)
このマンガが縁で、志波城のマスコットとコラボしてチャリティ用のリーフレットを作られたようです。そっちも、市教育委員会の解説付きでなかなかしっかり作ってあった。
坂上田村麻呂は個人的に昔から気になってる歴史上の人物で、でもそんなに知名度の高い人ではないので(いちおう教科書には出てくるんだけどね……)「なぜ!?」と思いながら買ってしまいました。決め手はアテルイも出てるってことだったけどね(笑)。
インタビューを読んでもやっぱり「なぜ田村麻呂!?」とは思ったけど、でも知ってる名前がばんばん出てきてとても楽しいです。
モレの設定がね、びっくりしたっていうか、モレは名前しか残ってないせいで書き手の夢がダイレクトに詰まっちゃうよね! こちらのモレは聖兄のウリエルタイプでしょうか(笑)。
これで、萌え市場にも田村麻呂や呰麻呂やアテルイ&モレの認知度が上がって、もっとマンガやアニメや小説に使われたらいいのに!ね!!
ちなみに私のモレ像は、世話焼き苦労性のオカンキャラです。
たぶん、「母礼」という字面からの印象だと思います。小野妹子とかと同レベル。
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岩手以外も。
東日本ふるさと物語 (トクマコミックス)
岩手、宮城、秋田、山形、福島、茨城で「東日本」。岩手が5人、宮城が3人という偏りは……やっぱりマンガ描き多いのかな(笑)。
内容は、創作半分、体験記半分という感じ。茨城の『ジョニーとおべっちゃ』が地味に好きなんですよ。絵はべつにうまくないんだけど(笑)、茨城の走り屋ジョニーがオッサンみたいな鳥みたいな妖精おべっちゃと、ってたぶん説明しても通じないのでなんとか買って読んでください。
今は中古でしか買えないのかなー。残念だなー。
ストーリー311 (ワイドKC キス)
実話をマンガ化したアンソロジー。
マンガ家さんたちが岩手・宮城・福島で取材してきた話を、いろんなかたちでマンガにしています。発売日は去年の3/11なのに、まだ2011年にいるみたいな臨場感がありました。錚々たるメンツなど、詳しくはサイトで。
2巻も出ます。発売日は今日です。