蛮と夷。
あやし18話について。
ああいうエグい話は苦手なので内容はスルーしますがひとつだけ。
山の民はエミシの末裔って言っちゃったね……
言わなきゃ架空のファンタジー的存在でごまかせたのに……
私は。
「蛮社改所」の「蛮」はアトルのことである。
「妖夷」の「夷」はアビのことである。
しかしどちらも幕府からの視点である。
という事実をメインテーマに据えたエピソードがあるのだと思っていたのですよ。
だから今まであえてつっこまなかったんだけど……
「妖夷」の字義があいまいなまま、「蝦夷」に言及してほしくはなかった。
というのが今回の感想です。
ほんとうに漢字の意味をひとつひとつ考えて物語を構築しているのならば、「蛮」と「夷」をみだりに使うことはできなかったはず。
これは重箱の隅をつつくような揚げ足取りではなく、物語の本質に関わることだと私は思っています。だからこそ、「わざと」なんだと信じていたんだけどねえ……
被差別民を主役にしているわりには、そのあつかいが雑というか、当事者や関係者から苦情が来てもおかしくないような描写があちこちに見られます。些末な江戸風俗描写にこだわるより、そっちの基礎的なところを固めるべきだったんじゃないかしら。毎度毎度、片手落ち感が拭えない作品ですが、今回はちょっとひどすぎでした。
山の民だの機の民だの、作品オリジナルの設定を作ってまで描く物語としてはあまりにお粗末だったのではないでしょうか。
あと、「河川の民」はねえだろ。思いっきり現代語だろ。音だけ聞いたらポリエステルの民かと思っちゃったよ。せめて「河原」だって。それこそ些事だけど。
うーん、今回は萌えより苛立ちのほうが先行してしまった……せっかくユキ&アビの共闘が見られたというのに、萌えも燃えも不完全燃焼……
こっちはただ、啓治ボイスの39歳ふんチラオヤジが楽しめてついでにやおいでも書ければそれでいいのに(最低)、引っかかる部分が多すぎて煩わしいです。万一おっさんのふんチラが見られなくなったら困るから、苦情は出さないよ。
まあ次回は素直に楽しめそうなので(あんなの三人もいたら大迷惑だ)、すぱっと気持ちを切り替えますよ。
っていうか土方歳三ー!?