カルスタinシモキタ。
突然ですが、コクヨウさんは英語がものすっごく苦手です。
読むのも書くのもしゃべるのも、オールマイティに不得手です。
英語をやりたくないがために受験校を変えたり進学自体をあきらめたりするくらい、英語に対して苦手意識と敵愾心を持っています。
それでもハタチくらいのころは、エロ根性だけで海外ファンフィクなど読みあさったりもしていましたが、今はどのジャンルでも国内で良質なスラッシュが読めるので、そんな努力さえもしなくなりました。
そうやって必死に英語から逃げつづけて、「そんな時代もあったわね」みたいな日常を送っているわけですが。
この週末、下北沢でおこなわれたカルチュラルスタディーズのイベント。
(まあ学会のちょっとフランクなやつだと思ってください)
興味のあるセッションの半分以上が英語。
これぞまさに英語漬け。
つーかムリだから。英会話レベルじゃないから。
でも「次回のセッションは、『韓国の少女マンガ』『韓国のコスプレ』『韓国のやおい』の三本です、じゃんけんぽん」とか言われたら(誰も言ってないけど)、意地でも聞いてやろうとか思うじゃないですか!!
がんばったもん、がんばったもん!(半泣き)
二日目になるとわからないなりに度胸がついてきて、英語漬けの空間にもそんなに動揺しなくなりました。や、理解はしてないんだけどね。堂々と座っていられるようになった!(根本的にはなにも解決してない)
そんな感じで、英語地獄の中に見いだしたネタをいくつか。
明日イベント会場やオフ会で使えるトリビアになるかもしれません(笑顔)。
あまりセッションの本筋に関係ないネタのほうが多いかも。
雑記の性質上こういうネタばかり取り上げてますが、日本語のセッションではちゃんと社会問題とか音楽系の文化論とか聞いてましたよ(笑)。
◎まず、アジアのオタクってみごとに日本のオタクをトレースしてるんだなあと再認識。街中で会ったら確実に同族だと思う。イベント会場で会ったら疑いもせず日本語で話しかけてしまうと思う。男女ともに、服装から言動からパーフェクトなオタクでした。
◎アジア限定かもしれないけどさ。英語でもオタク独特の口調がわかるよー!(笑) 声が小さかったり早口だったりどもったり、いるいるこういうオタク!っていう感じ。言語がちがうだけで、目の前にいるのは私たちと同じ人種でした。いろんな意味で。
◎しかし、アングロサクソン系のオタクたち(私とほぼ同じセッションに顔を出していたので勝手にオタクと断定)には、アジアのオタクに見られるようなスタイルが見られない……アメリカ人なんかオタクじゃなくてもダサいのに(酷)、なぜオタク臭がないの!?
◎そういえば香港のオタクは見た目は日本のオタクとまったく変わらないのに、自分たちを卑下しないんだそうですよ。日本はオタクが正当に敬われる夢の国なんだって。そんな国だったら私たち、今こんなに苦労してない。
◎そんな香港と日本のオタクの意識をあきらかにしてみせるパフォーマンスとして、発表者(男)がミニスカ女子高生(美少女ゲームの萌えキャラと思われる)のコスプレをして壇上に。うん、たしかにすごい居たたまれなかった。こっちが。
◎そのあとメイドコスの女の子まで用意されてて、撮影会までやってたのにはさらに居たたまれなかったよ。パフォーマンスなんだろうけどさ。うん、いやというほど理解した。私がオタクだということと、日本が夢の国じゃないってことは。
◎コスプレといえば、韓国の女性レイヤーたちは、キャラになりきってファンフィク(同人小説)のシーンを演じるらしい。noriというらしい(なぜ?)。日本だと本編のワンシーンをやってみせたりはするけど、そこまではやらないよねえ。なりチャみたいな感じ?
◎それで男性同士の恋愛を演じているうちに、女の子同士で恋に落ちたりすることもあるとかなんとか(すいませんこのへんあやふやです)。日本のレイヤーさんでも、それっぽいやりとりはスタイル(?)としてあるけどねえ。コスプレは不案内ですみません。
◎コスプレはともかく、やおいについての話はわりとわかりやすかったかも。つーか私の卒論テーマってやおいだったんですけど、内容がほとんど同じだったような(笑)。オリジナリティないなあ……私の研究も、コリアンやおいも。
◎ちなみにその発表中で登場した作品名は「Fullmetal Alchemist」でした(笑)。あとサッカー選手とかさ、超有名なアイドルユニットとかさ。コリアンならではのオリジナルな部分を知りたかった。英語の壁は厚い……でもハングルは英語よりわかんないしな……
◎で、何度レジュメを読んでも男役は「攻(Kong)」、女役は「守(Sue)」なんですが。なぜ「受」じゃないのか!? ちなみにやおいやってる人は「同人女(Dongin-yeo)」というらしい……「腐女子」よりは自称しやすくていいなあと思いました。
◎欧米のファンサブの話で、サムライチャンプルーの8話イントロ(『唯我独尊』ビッグな男ナガミツの話)を見たよ。ワタナベシンイチロウのファンらしく、セッション中もチャンプルーの良さについて語られた。すげえかっこいいビバップファンのお兄さんもいたなあ。
◎別の発表では、ドラマ電車男の最終回のラストシーンを見る。やだ、なんか泣けるじゃない(笑)。でもオタク(むしろオタクというアイコン?)がナショナリズムを強化する方向にはたらいてるって考えながら見ると、ちょっと薄気味悪いシーンだったかも。
◎アメリカ人にしろ韓国人にしろ中国人にしろ、我々よりも正確に「萌え」を理解し内面化している気がいたしました。日本のマンガやアニメがわかるんだから、日本語で発表してくれてもいいじゃん……と身勝手なことを思ったのはナイショ。
◎全体的に、ネットでよく見る「Otaku」「Moe」「Yaoi」「Hentai」などの単語がぽんぽん出てきておもしろかったです。
◎こっからは日本の話。「もえるるぶ」の編集者は、ぜんぜんオタクわかりませんって感じの人だった。オタクブームが来る前にあの企画が通ったのは、社長の娘や担当部長の娘がコスプレイヤーだったから、という理由らしい。売れてよかったね。
◎オタクとは関係ないけど、「ばらぞく」関連の研究発表を聞きに当時の編集長が来てた。曰く、かたちを変えて復刊するらしいですよ!
◎原宿の若者に関する発表で、「下妻物語」の映像が使われてたのにウケる。「あれもこれもジャスコ!」のシーンなんだけど、私が感じたことを発表者の人も感じてたということが楽しかった。下妻、けっこう文化的に深いと思います。
◎ショパンの音楽についての発表で、明治ショパンのCMがいきなり流れてびびる。だって講義室のプロジェクターでマリ様がでかでかと映って、けっこうなステレオで「口にしていただきたい……」ってジョージ声が入るんだもの。なんか恥ずかしかった(笑)。
総括。
コクヨウさん、やっぱ英語勉強しなおしたほうがいいんじゃないですか?