ジオウ龍騎編。

レジェンドの登場が何人かたまってからって思ってたけど、しばらく先輩たちが出そうな気配もないので。

調子を取り戻した黒ウォズとか変わらず絶好調な白ウォズとか悪い顔もかわいいソウゴくんとかヒーロー一直線なかわいいゲイツくんとかまあいろいろ言いたいことはありつつ、ちょっと横に置いといて。
遅まきながら、しみじみ胸アツ龍騎編です。

今回はテンションがおかしいので、受け止めきれる自信がない方はスルーしてください(笑)。
ちなみに個人的ライフイベントとしては、上京して一人暮らしを始めた年で、まず「SHTを見るためのテレビ」と「サイト更新のためのパソコン」を真っ先に調達したことを覚えています。今ならスマホで全部なんとかなるからいい時代ですよね。
あと東京から青森まで行って友達に龍騎布教したりとかしてた。龍騎本作る手伝いとかさせてた。のちのニッカリズムの誕生である(祝え!)。

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覚えてるもんだなあ……OREジャーナルの外観とか。真司の部屋が401号室だっただけで変な声出た。

当時、同人的にも人気爆発で、それはもうたくさんのカップリングが絢爛乱れ咲きだったのを覚えているのですが。
まさか城戸真司×大久保編集長という組み合わせが、時を経て回収されるとは思いませんでした。

当時やっていた人がいたかどうかは残念ながら存じ上げないのですが、もしいたとしたら大逆転勝利ですよ。
法律事務所も花鶏も401研究室も敵わない、不滅の公式カップリングはそこだったんです。私も選択肢の一つにはあったけど、他にやることが多すぎて気が回らなかった(笑)。
あのころにタイムスリップできたら、そのカップリングでやってる人を探し出して「自信を持って、あなたはまちがってない」と囁いてあげたいです。
いや、まず自分に「落ちつけ」って言うかな……北ゴロと東香と雄みゆ他やってたもんな……(他!)

嫌味でもなんでもなく、もしその組み合わせが実在していたら、この「続編」は本当に泣いてしまうくらい最高だと思いました。
キラキラ輝いてた熱血20代とまだ野心も血気も盛んだった30代が、ずーっといっしょに仕事をしてきていつのまにか枯れた40代と50代になって、時代に取り残されそうになりながら、まだやれるよがんばろうよって肩抱き合ってこれからも二人で生きていくんですよ。こういうのエモいって言うんじゃないのか。

当時新しいメディアだった「モバイルニュース配信サイト」が時代遅れになってしまって、ついには閉鎖に追い込まれるっていうしんどい現実を、よく考えたしよく採用したなって思う。
この世界では、北岡先生はまだ悪徳で炎上しまくってるか、それともおとなしくなってずる賢く稼いでるか。おなかが出て貫禄ついちゃって、それでもまだ吾郎ちゃんとヒゲづら突き合わせて暮らしてたらおもしろい。香川先生は歳とって逆に小さくなっちゃって、そろそろ定年間近かなあ。東條は講師くらいにはなってるといいな。
秋山蓮はちゃんと結婚して、子供がいたとしたらけっこうおっきくなってるよね。手塚はあいかわらず占い師やってて、雄一に養ってもらってるのかもしれない。淳や佐野あたりは、そこそこうまく立ち回ってITバブルやリーマンショックもくぐり抜けて、今はそれなりの財と地位を手にしてたら腹立つ(笑)。
令子さんはずっとOREジャーナルにいる感じしないから、さっさと転職して今もバリバリやってるか、意外と結婚退職しちゃってるかも。OREジャーナルがなくなっても、感謝や恩義はあるけど冷静に「時代よねえ」と思ってそう。
っていう世界が、ソウゴくんのいる2019年には成立してるのかもしれないって思ったら、なかなか感慨深いです。「仮面ライダーがいない世界」で最も多くの人が救われるのは、龍騎の世界かもしれないですね。

龍騎って、登場人物が多かったのもあってキャラの年齢層が広かったのが人気の理由の一つだと思うんだけど、デッドオアアライブの世界観で、何歳であろうと家族や恋人がいようと全員がどこか刹那的に生きて、そしてあっさり死んでいったんですよね。
それを考えると、リセットされずに生きつづけてた成れの果てという今回の話は、龍騎っぽくなかったのかもしれない。15年間キャラも顔も変わらず同じ関係性で現れた巧と草加のほうが、世界観を守りつづけていてすごいのかもしれない。
時を経て現れた城戸真司は、ビジュアルも言動も、あのころの彼を思い出させる要素はほとんどなくて、「元仮面ライダー」ですらない、だれかのヒーローでもない、ただの疲れたおじさんでした。当時を知っている人にはがっかりされても仕方がない存在感でした。
でも、城戸真司と同世代の自分としては、きゃんきゃん騒ぐ熱血真司を再現されるよりずっと胸にきてしまった……んだけど、これ万人共通? 局地的な感情移入?

ディケイドで昭和ライダーが出てきたときにものすごくモヤモヤイライラしたのが、ばっちり老けたおっさんたちが気持ちだけは変わらず若々しいつもりで、ギラギラしたまま出てくるのが言っちゃあなんだけど見苦しいなあって……それで現役ヅラして平成ライダーの領域を荒らしていく老害展開だったんで、私は今でも昭和ライダーを許してない(笑)。
今回も平成一期でそういう気持ちになったらやだなあって思ってたんだけど、たっくんが恐ろしいほど時間の流れを感じさせない存在で毒気を抜かれた後に、今回の枯れた真司で思いっきり安心したというか、ジオウはちゃんとわかってるなって確信しました。

これからも、「あのころ」からちゃんと歳を重ねてちょっとだけくたびれたおじさんたちが、高校生のソウゴくんの前に現れては、励まされたり励ましたりして通り過ぎていくのかなと想像したら、なんかもうそれだけでジオウBlu-ray買ってもいいわって気になる(笑)。

で、未来のライダーもういいから。
ザミーゴ転生しなくていいから。ツクヨミちゃんも血迷わなくていいから。
いい具合に歳を重ねてきたおじさんたちを出してくださいよ。

特撮R18_ジオウ

Posted by nickel