ととり。
車のCMで、まつけん(大河のほう)と会話してるのがみつおみだということに声で気づいてしまったことに、ちょいうつむきかげんになりつつ、最近毎週聞いてるから!と言い聞かせてみた。
朝ドラ以来、じわじわとお茶の間に定着しつつあるようですね。善き哉。
てーことで、なぜか録画までして全話リアルタイム視聴してしまったドラマ、トトリ。
いや、予告見たとき、めがねのみかみさん(大河のほう)があまりにもけしからんビジュアルだったというだけで飛びついたわけですが。
予想外に……というか、予想以上に…アレだったね……
けしからんね……
以下ネタバレ感想。
あ、文具萌えとしてはさりげなく出てくる測量野帳にキュンとしました。
大量のストックが……!
結論から言うと、「おもしろかった」です。いろんなツッコミどころはあるけど、脱落せずに全部観られたので(笑)。5回という話数も込みで悪くなかったと思います。
まずみつおみですが、チーフをさておくと、顏知ってる若手俳優くらいの認識です。チーフはキャラとしてあんまりにも偉大すぎたから……(笑) みつおみ見てもチーフ!とは思わないのです。
なのでかなりフラットに見てた安永くん。
もうねー、ホントに役立たずだよね! バカだしね!! 潔いまでの使えなさで、トトリさんにぐるんぐるん振り回されてて和みました。後半は実験に使われるのもわりとイヤそうじゃなかったし(笑)。見当外れなところでドヤ顔するところとか、トトリさんが実験目的でプレゼントしたものをバカ正直に喜ぶところとか、なんかもうダメすぎておもしろい(笑)。
一方、ド直球に萌え要素満載のトトリさん。ちょっと前まで鳥羽上皇でごっつい愛憎くり広げてたのに、今回はさらっとドライなキャラです。
天然マイペースな世間知らずかと思ったら、実のところぜんぜんそうじゃなかった……年相応の大人だった。普段のマイペースな行動に計算はないけど、自分の言動に対して相手がどう反応するかはよく理解してるって、ズルイよね(笑)。
そんなトトリさんが安永くんを「センパイ」と呼びながら、実質は完全に年下として便利にパシリあつかいしてるわけですが、同時に未熟な安永くんを大人としてリードしてあげたりもする……のが謎すぎる。というか、トトリさんが安永くんを気に入ってる(まではいかなくても嫌がってはいない)理由がわからない……確かに余計なこと考えずに言うこと聞いてくれるから使い勝手はいいかもしれないけど!
他人に冷淡なトトリさんが、自信なくしてる安永くんをシャツの染みをダシにしてまで励ましたり、一度は捨てた(んですよね、アレは)安永くんが落ち込んでるのを見て思いなおしたりする流れに、理屈が全くないんですよね。安永くん風に言うと「らしくないなあ」ってことなんですけど。
いちいち予想どおりの反応をする彼を、観察対象の動物として気に入ったということだろうか……でもトトリさん、動物が好きなわけじゃないって言ってました。いや、犯人の落とし方を見るとそれなりに心優しい人だと思いますが(笑)。
……意外にツンデレキャラってことでいいの?
安永って「世間一般で言うところのワトソン役」を忠実に再現したのかなと思いました。
頭が悪くて、変人の探偵役に振り回されながら心酔してるだけの使えないキャラなのに、なぜか探偵役には気に入られているというパターン。
神戸とかカイトくんとか、それこそジュードワトソンとか、頭の回転が速い「ワトソン」に最近慣れてたから、古すぎて新しい感じ?(笑)
バディモノの王道ラインとしては「最初はお互い不要な/じゃまな相手だった二人が、しだいに相手の価値を認めて歩み寄っていく」っていう展開を期待してしまうんですが。いちおう劇中では相棒ということになってて、安永くんもその気だったけど、二人が対等になる機会はなくて、徹底的に「探偵と助手」でした。なんかとりあえず「相棒」言いたかっただけかよ!みたいな(笑)。
ま、なんだかんだと楽しかったですよ。
先輩後輩の逆転とか、寮のお向かいさんに住んでたりとか、なぜか女子だらけのカフェでお茶してたりとか、心理的にも身体的にも絶妙な距離感は見てて「がたたっ」ってなりました(笑)。萌えるにはちょっと時間やエピソードが足りなかった気もしますが、そういう寸止め感も含めて。
もちろんミステリとしてはあちこち甘いです。実験主義も動物行動学もビミョーだったし。ミステリにもサスペンスにもなりきれてない感じ。でもこういうものだと思っちゃえばいいんでしょうね。えねっちけドラマとしても、意外に低予算なのかしらって思っちゃう部分はありますけど、逆に微笑ましいと思えば……金だけかかってて話がつまんないよりずっといい(笑)。
最終回にいきなり出てきた羊谷くんがよかった……
なにあのリアルな気持ち悪さ!! メガネとか髪型とか奇抜じゃないのになんかキモい! 今年はやまこーを何度でも再発見する年だね!!(笑)
トトリ先生を尊敬……というか崇拝というか、トトリ先生の白衣萌えだろアレは。頼まれればなんでもやっちゃうけど、できちゃうのが安永くんとの決定的な違いですね。
露骨に安永くんを敵視してるのが、ホント気持ち悪くておもしろかった。べつに美しくも若くもない野郎二人が、なんで元トレンディとはいえおっさんを取り合わなきゃならないのか。なにこの気持ち悪い三角関係!
最終回だけだったのが惜しい。2話くらいからずっとチラチラ出てたらおもしろかったのに。
ところで、思わせぶりなマコリンがトトリさんの奥さんだと思ってたんですけど、そうでなくても最後の事件はマコリンが犯人くらいの展開を期待してたんですけど、びっくりするくらいどうでもいいオチで、ちょっと肩すかし……
まあね、マコリンいないと全く女性が出ないおっさん萌えドラマになっちゃうからね……と思ったけど、最初からマコリン絡んでないよ!! 意味ないよ!!
視聴率的にどうだったのかとか次があるのかとか全くわかりませんが、そのときはマコリンが続投してくれるといいなと思っています。
あと羊谷くん。だいじょぶ、同時期に時代劇さえ撮ってればついでに出てくれるよ彼は!