ゴセイvsシンケン。
去年の侍たちが一発勝負のハードなダンスを完璧にこなしたというのに、今年の天使たちは何度も踊ってるはずのゆるゆるなダンスでなぜ合わないのか
殿が外道に堕ちるという予告を見て、思わず「金髪になった不良殿」を想像しました。
ほら、ちょうどとーりくんの髪色がね……(笑)
青「なんというお姿ですか殿! 嘆かわしい、侍たるもの美しい黒髪に誇りを持たねば!」
緑「おまえ伝統芸能と侍やってるくせに茶髪じゃねーかよ」
青「そういう問題ではないのだ!」
それから全員が引くぐらい涙ながらに懇々と説教する流ノ介に、さらにグレる殿。
しかし、
黄「ねえねえ、あの人だれ? 殿さまどこ行ったん?」
赤「……!!」
殿、ことはに認識されなかったショックで元に戻る。天使の出番なし。
っていう展開ではもちろんありませんでしたが!!(あたりまえです)
すっごいおもしろかったよーという感想。テンションおかしいのでご注意くだされ。
侍側が「ゴセイジャー」ではなく「天使たち」って言ってるのがなんか萌えた。
とりあえず……なんなのあのブレドラン祭!
イケイケすぎてやっぱり笑ってしまいます。分裂とか調子乗りすぎだろ! わざわざ声変える意味がわからない。いちいち本気すぎる。
公式サイトによるとブラジラさまは「趣味:コスプレ」だそうで……
ライオン丸Gのジュニアさんかおまえは
やっぱな! UMAのあたりから目的と手段が逆になってると思ってたんだ! コスプレしたくて悪の組織食い荒らしてたんだろ!! バカじゃないの!!(褒め言葉)
だからって外道衆に来てドウコクさまコスとかマジおまえ何様のつもりよ。謝れ、シタリに謝れぇええ!! 趣味で悪の組織渡り歩いてるやつ相手に、懸命に「させないよ!」ってやってるシタリが健気だった……
護星天使のポリシー「あきらめなければなんとかなる」は、ブレドランにもしっかり根づいていますね。なので来年のVSでけろっと復活してても驚きません。むしろ期待。どんなコスプレなんだろう?
あれ、自分こんなにブレドラン好きだったっけ……刷り込み?(笑)
まあおもしろ悪役のブレドランは置いといて。
わりと真打ちだった悪役といえば……
外道シンケンレッド強ぇえ!!
つか怖ぇええ!!
殿のスマートでムダのない戦い方はとてもかっこいいのですけれども、敵に回すとこれほど容赦ない人いませんね。そーいや十臓との最終決戦のときも、かなりえげつなく攻めていってたもんね。一太刀で全員ぶった切るムダのなさ、至近距離でバズーカがんがん撃ちまくる冷酷さ。遠慮しない殿はまさに外道でした。
動きもちょっと気怠かったし、本気で振り切れたら十臓も真っ青の外道っぷり。
シンケンメンバーの悲壮な覚悟もうなずけるというものです。本気じゃなきゃ止められないもの。ためらってちゃ殺されるものマジで。
で、なにはなくとも流ノ介ですね!
ディケイドクロスオーバーのとき、イケメンがずらずらと並ぶと流ノ介って存在感薄くなるよなあ……なんて言ってたんですが、あのときの彼とはちがいます。
鍋舞台をこなしたせいなのか、声がちょっと低めでよく通るんですよね。しかもずっとアドリブでしゃべってるもんだから、流ノ介の声が常に聞こえてる状態で。画面にいなくても存在を主張しつづけるキャラに成長していました。
キャラもしっかり流ノ介でござった。呼ばれて真っ先に殿のところへ馳せ参じ、真っ先に天使に食ってかかり、ことはにはなんだか親戚のおじさんみたいなノリでウザく絡み、ハイドとよくわからない親交を勝手に深め、しかもだいたい上から目線。危惧してたとおり、丹波路線まっしぐらだったよ。自分で副官への道を断ってるよこの男。
そのくせ炎だけで殿に気づいたり、殿不在のときにはきちんと場を仕切ったり、殿に真っ先に駆け寄って助け起こしたり、かっこいいとこはしっかりかっこいいんだよなあずるいなあ。でも殿の頭は股間ではなく、腕で支えてあげなさいね。
ハイドに絡んでたのは青同士もあるけど唯一目線が同じでやりやすかったからかもしれぬ……テンション上がって抱きつく場面はもう本領発揮すぎてどうしようかと。ハイドも天使なりに全力でボケてたと思うんですが、テンションにおいて完全敗北でした。先輩を見習って成長するがよい、若者よ。
やっぱり他の戦隊と絡むときには、流ノ介が不可欠だと実感しました。殿は「素人は引っ込んでろ」って言っちゃうし(ゴーオン)、千明は「ふわふわしたこと言ってんじゃねえよ」って言っちゃうもの(ゴセイ)。
流ノ介インパクト強すぎて他のあんまり覚えてないわ……
千明とアグリ。
久々のちーちゃんは……なんかチンピラだった……きゃんきゃん言ってる不良から、凄みきかせるチンピラに格上げ(?)されてた……なにがあった千明。全体的にずいぶんイライラしてたけど、パパとケンカでもしたんだろうか(笑)。
アグリは、千明の気合入ったチンピラキャラに完全に押されてました。どんなに荒っぽくしてみてもスカジャンには敵わないわ。向こうはリアルチンピラだもの。
茉子ちゃんとエリ。
ハワイ帰りなのに色白な茉子ちゃん(笑)。相変わらずお美しい、そしてカッコイイ! ダーク殿を見て「たしかに丈瑠の太刀筋」って言うとこで妙に滾った。らしくない「ダブルピンクアタック!」はエリに言わされたんでしょう。
エリはエリ全開でたまらなかった。初対面の茉子ちゃんに「あたし、エリ!」とにこやかに言い放つのが大好き。状況説明なんか微塵もするつもりがない、世界が自分中心に回ってると信じて疑わないエリ最高!
ことはとモネ。
ことはといえば風呂敷包みで上京! いちばん天使に近いかと思われましたが、天然なりに、「羽根とか輪っかとかないんですね」とズバリ切り込んでいく鋭さは健在でした。天使たちから「話聞かない」って言われてたけど、おまえらほどじゃねえよ!
そんで冷静に見てみると、つり目コンビですね。なのにそこまでキツイ感じしないのは不思議だなあ。
源太とゴセイナイト。
そーまくんを久々に見たせいか、男前度が上がってる気がして勝手にキュンキュンしました。脳内補正かかってる?(笑) 自分の目に自信はありませんが、やっぱり源太が出てくるとほっとします。場が締まるっていうか。
ゴセイナイトともとくに対立もなく協力してて、いちばんうまくいってたのはここじゃないかと思いました。ボケ×ボケだもんな。
ダイゴヨウとデータスが対ってのは初めて気づいたけどそのとおりだね。ダイゴヨウがムダにキャラ立ちしてて、データスちょっと薄かったかも……
そして忘れちゃいけない薫姫!
まさかの登場で、彼女も立派にレギュラーだったんだなあとじんわりしました。丈瑠がどうにかなっても、切り札の(代わりのではなくて)姫がいるからシンケンジャーは「なんとかできる」っていうのがね、ご都合主義じゃない説得力があってうれしくなりますよね。
天知親子が出なかったのは残念だけど、ストーリー的に散漫になっちゃうだろうし対話の部分を全部持っていかれそうなので、アレでよかったということにします。望がいたらちゃんと通訳になってくれて余計な摩擦は起きなかったよ。
あと黒子さんたちは相変わらずお気遣いがゆきすぎでよかったです。自分で書いてると「ここまではしないかなあ」って思ったりもするんだけど、いや黒子さんにやりすぎってことはないよね! 黒子さんたちのお気遣いは際限ないんだよね!!
おろおろした殿がつかんだ座布団のやり場がなくて、そのまま座布団に座っちゃう感じがすごい殿っぽかったです。黒子さんとジイは殿を困らすくらいがちょうどいい。
で、殿とアラタ。
役者的にも見たまんま、先輩と後輩っていう感じだったので(でも同い年なんだって!)、走輔のときのヘンないたたまれなさは感じなかったんだよね今回は。
とにかく天使サイドがふわっふわなのでドキドキしたんですが、アラタが身体張ってがんばってくれたのでちゃんとお話が成立してました。よかったよかった。
ただ、ギリギリの死線で「なんとかせねば!」ってやってる侍たちに「なんとかなるよ」は逆効果のような気がする……と千明&流ノ介の反応を見てて思った……展開的にも、ただでさえ緊張感のない天使たちがすごく他人事っぽい顔してるように見えちゃうんだよね。仕方ないけど。
殿を悪役にしたのは、殿がこっち側にいるとリーダー不在の烏合の衆は当然殿の指揮下に入っちゃうわけで、VSにならないからなんでしょうね。殿を抜いてバランスを保つっていうのはなかなか考えたなあと。
個人的にはアラタの「プレゼントv」って言う場面がなんか妙にツボりました。イロイロ無視してこの祭りを盛り上げていこうぜ!っていう感じで。そしたらお友だちが「あのとき天使どもが初めて役に立ったよね」と言ってて、ああそういうこと?とか思いました(笑)。
余談ですが、殿と別れる瞬間のアラタが、なぜかすっごい切なげな表情になってて、えええ士くんのときと同じパターン!?この展開でそういう感情芽生える隙あった!?と非常に動揺したんだけど、身内で協議した結果、
デフォルトでアンニュイな殿の表情に引きずられるのではないか
という結論に。
ああそうだよね、殿ってなんかいつもアンニュイだもんね。天使たちを見返りながら侍たちに合流するときも、妙にアンニュイな表情してたもんね……
え、じゃあ士くんとのアレもなんとなくそういう表情になっちゃっただけで、べつに別れを惜しむとかそういうんじゃなかったの? ちょ、早く言ってよ! 一本書いちゃったじゃない恥ずかしい!!
殿にクロスオーバーさせるとアンニュイ連鎖が起こってたいへん危険だということがわかりましたが、そんな繊細な影響なんか受けねえZE!とばかりにいつもどおりだった走輔マジすごい。走輔の辞書に「アンニュイ」って単語はないよねそうだよね。
そしてゴーカイジャー!!
海賊とか戦隊版DCDとか赤が船長で青が副長とかいろいろ前情報はあったんですが、なにかもう……
レッドの「巷で噂の」と「映画だからな」と「派手にいくぜ!」にいきなりヤられました。部下を先に行かせて最後にがんがん攻めていくのとか、わりと海賊っぽくオラオラな戦いっぷりとか、なにもかも好みでした。なにこれ、こんな段階で恋に落ちちゃっていいの!?
海賊モチーフってどーせワンピ便乗だろ、くらいにしか思ってなかったんですが、5人が歴代レッドに変身したあとの「海賊版ってやつ?」ていうセリフが衝撃で。
「そういうことかー!! ……いやそれダメだろ!!」って脳内でノリツッコミしちゃったもの。あのセリフで他のことがかなり記憶飛んだもの(笑)。
でもなんかすごく納得させられたというか手を打ってしまったので、もういいです。「オフィシャルで海賊版」というめちゃくちゃな設定に乗ります、今年も楽しませていただきます!
VSはホントに祭りですね。名乗りの発破も、火柱の域だったし。巨大戦も今度こそ(笑)ジオラマ壊しまくってたし。
ライダーもそろそろこのクオリティを見習うといいと思う。とりあえず「ざっぱーん」はひとつでいいから。あとスカルに頼らず自分たちだけで勝負しなさい。
来年も楽しみです!! 天使vs海賊かあ!!