軒下妄想。
ここんとこずっと特撮話題でアレなんで、ちょっと別の話をしてみるよ！
ぜんっぜん気持ちそらせてないじゃんというツッコミは各自心の中でお願いします。
この人かわいそう……っていう感想も心の中にとどめておいてください。
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ある雨の朝、ベランダで羽音と鳴き声がしまして。
ああカラスだなと思いまして、窓を開けたわけですよ。案の定、一羽のカラスが軒下で雨宿りをしておりまして。
追い払おうと思ったら、もう一羽やってきたんですよ。そいつ、毛並みが露骨に違うわけですよ。カラスのくせにキャラ立ちしてるんですよ。
先に来たほうは、スマートで毛羽立ちもなくしゅっとしています。動きも大きくありません。あまり鳴かず、たまに鳴いてもけっこういい声です。
それに対してあとから来たほうは、頭から首のあたりまでボサボサで、無頼な雰囲気すら漂わせています。いかにもカラスっぽいがらがら声でやたら鳴きます。
便宜上（？）、前者を青、後者を赤としますが、各自お好みで好きな名前を当てはめてください。
青「こっちだ、ここなら濡れない」
もう一羽が隣に降りてくる。
赤「やれやれ、ひでえ目に遭ったぜ……」
青「おい、羽が乱れてるぞ」
青が赤をくちばしで毛づくろいする。
赤「ん……」
赤、されるがまま。
ニッケル、イラっとして窓を叩く。
青「なにか音がしないか」
赤「ぁあ？人間だろ、気にすることねえよ」
また毛づくろいしたり、くちばしぶつけ合ったりして。
青「それにしても、いつまで降るんだろう」
赤「なぁに、おまえがいりゃあ退屈しねえよ」
青「ふっ、そうだな……」
とかね！とかじゃれ合ってるわけですよカラスが！！ カァカァすらちょっと甘く聞こえるわけですよ！！ ほんの1メートルくらいの鼻先にいる私をガン無視して、朝っぱらから！！（むしろ朝っぱらからどんな妄想をしているのだおまえは）
二羽のラブラブっぷりにいろいろあきらめて、その日は窓を閉めましたけれども。
次の日も懲りずにやってきたので、むしろここは俺たちの場所くらいの顔をしていたので、今度はしっかり追い払ってやりました。ほら、ベランダ汚れるからね。
しぶしぶ飛び去った彼らの軌跡を見ておりますと、どうも青が先に飛んでいって場所を確認し、OKらしいとわかると赤が飛んでいくんですよね。なにその役割分担。さらには飛び方も派手なんですよね、赤。ムダにぐいーんと大回りしてばさばさ飛ぶんですが、青は見定めたところへまっすぐ飛んでいきます。毛並みの違いもそのせいか。
カラスにもカップリング個性ってあるんだなあ……と思った事件（？）でした。
絵心があったら図解したいくらい見た目がちがうんだもの。ま、フツーに考えたらつがいなんでしょうが、カラスの雌雄とかわかんないんでね。勝手に妄想させてもらいました。
……ざ、残念とか言うな！！
ちなみに最近、ちょっと貧相な感じのカラスが一羽、同じ場所で雨宿ってました。
落ちつきがない感じで、脅したらすぐに飛び立っていったんですけど。
ううん……あだ名は「緑」かな……