探偵は札幌にいる
今さら感想シリーズ、邦画編。
えー、例の札幌プロモーション映画、実は秋口くらいに見てました。
夏公開で冬の札幌へ観光客を誘致する、という完璧な布陣じゃないか。
すすきのメインではあったけどちょっと小樽や石狩方面行ってみようって気分にもなるよね。
連れが生粋の道産子だったし私も北海道は半分実家みたいなもんだし(っていうか法事で行ったばっかだったし)なにより雪もさもさの風景だけでテンション上がる北国の人間なので、ものすごくストレートに楽しかったです。
以下、腐ってたり腐ってなかったりの感想。
全体的には定番のハードボイルドで、でもやっぱりハードボイルドになりきれないくらいがいちばんカッコイイよね、という話。緩急が絶妙でした。
まあ欲を言えば連ドラのほうが収まりがよかったかもな、と思わないでもないですが、テレビじゃあの札幌ロケは難しいし、もちろんあんな豪華キャストも呼べなかっただろうし、充分すぎるくらいですよね。ここまでやってもらったら、おなかいっぱいですよね。
続編もあるらしいので、そっちはもっとレベル上がっちゃうんだろうなと期待してます。
そうそう、キャストの配置はホントにすごかった。
とにかくすごい!と思ったのは、高嶋政伸。ああいう役は見たことない。あのキャラクターが監督とかの指示なのか本人の作り込みなのかはわからないけど、あの年でまだ新しい役に挑戦できる役者魂とその引き出しに、フツーに感動してました。いや、どっか私の知らないとこでああいう役やってたっていうんだったらごめんなさい(笑)。
トモロヲもなんていうか、いろんな意味ですごかった……え、ああ、そうだったんだ、うん、言われてみればそうだよね……みたいな違和感のなさ(笑)。
出番はさほど多くないのに「こんな人が!?」って感じでさらっと出てたり、キャスティング自体がミスリードになってたりもして、なんかじわじわと豪華な映画だなあと思いました。
あとは「この人は道民っぽい」「この人はよそから来た人」とかいう話題で盛り上がりました(笑)。探偵の相棒の高田は、ぜったい道外から北大入るために来てそのまま居ついてる系だよね、だからせいぜい「なして」くらいしか言わないんだよね、とか(笑)。
そしてあの雪ね! 雪上アクションね!! マットなしで飛び降りれる感じね!(笑) 「やわらかい雪でよかったわね」にマジ笑い。見てるだけで凍死しそうだったわ。
東京や大阪だったらここまで「地元あるある」な感じは出せなかったと思う。
かなりの北海道愛を感じたので、服装についてはつっこまないであげたいと思います。
探偵のカッコはガード低すぎると思うけど、マフラー落としてくれないと高田が異変に気づかないから仕方がない。中は全身ヒートテックでがっちりガードだと思うことにします。
それでえっと……
あの、まあ、男二人、相棒なんでね。
なんていうか、そのね。
高田×探偵は鉄板。
いやもう、だってねえ。
あの絶妙な距離感はね……
そもそも相棒カップリングっていうのは「ラブ」じゃなくて「バディ」でつながってるとこが萌えなわけで、ベタベタに暑苦しいのもいいけど、ああいう距離感でそういう発展してもいいと思うわけで。
「ちょっ、ちょちょちょちょ……待て待て待て待て!!」って騒ぐ探偵に「え、なんで」とローテンションのまま押し倒す高田、ていうのを想像したんですが、でも高田ってそんな欲求すら睡眠欲の前には放棄しそうだよね……(笑) 体力はあるのにやる気がないのだけが残念です。でも高田がやる気出した感じのアレとかあったら読みたいです。
そんで、主人公が名前不詳ってのはありなの?(笑)