斬魄刀異聞終了。

新EDのオールドアメリカンパラレルの意味についてだれか説明してはくれまいか。
春夏イベントの指針的な?
えっと、いつのまにか終わってましたね。アニメオリジナル斬魄刀異聞。
一護&斬月が出ないまま。
予想どおり、きださんがいなくなってからはただの時間稼ぎでした。でも斬月出るかもと思っていちおう見てたんですが、もうストレートにすがすがしく時間稼ぎだった!
それなりにキレイにまとめたラストも、尸魂界の中だけで完結してて、斬月は今回の物語全体でノーカウント(=斬魄刀具象化祭りに入れてもらってない)だったんだなとしみじみ思いました。斬月がノーカンってことは一護もスルーってことなんだけどな!
もうホント主人公の影が薄いってネタにすりゃいいと思ってんじゃねえよと小一時間ほど説教したいです。だれにともなく。
うん、だれが悪いってんじゃないのもわかってる、大人だから!
大人の事情を考えれば、ギリギリまで一護を出してしまうと本編に切り替えたときに違和感があるから、オリジナルのラスト数話は一護出さないでおこう、ていうのもわからないでもないのですが、でもそれは言い訳だよね?(笑)
そんなこんなでクライマックスの盛り上がりに反して尻すぼみな斬魄刀異聞でしたが、萌えたことは萌えたので、ちょっと落ちついたところで感想やら考察やら書いてみます。
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つーかさ、氷輪丸や飛梅だとご主人様ラブ☆をネタにしてもらえるのに、同じくらい一途な斬月がおまけコーナーに登場しないのは……やっぱオッサンだから?
一護×斬月は政治的に許されないのかとか思ってしまいました。
斬一だって他の一護受けと比べて特別人気があるとはいえないし、商業的に大誤算だよね斬月って……
あのキャラ萌えマンガの中でよりによって主人公の市場的価値を下げたかもしれない斬月が好きです(聞いてない)。


内訳:
あらすじ的なもの
斬魄刀萌え感想
その他の斬魄刀
昔の語り発掘
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自分の斬月萌えってなんだろうと考えていたら、るろ剣の斎藤さんまでいくかもしれないなと思いました。なにかもう純粋なキャラ萌え。受けとか攻めとか物語とか関係なくとにかくキャラ萌え。ていうか細腰萌え。
攻めにどストライクなキャラがいなかったあたりなどよく似ている。
さて斬魄刀異聞、ざっとあらすじ。
主を斬ったという斬魄刀・村正が、斬魄刀たちを操って死神に反逆する。操られた斬魄刀を元に戻すには、持ち主が再び屈伏させるしかない。
死神たちが翻弄される中、朽木白哉が村正側につく。しかしそれは、数百年前に謀反を起こして封印された朽木響河(こうが)の復活を止めるためだった。
響河の斬魄刀である村正は、死神と斬魄刀の力を利用して山本総隊長の記憶を探り、主を復活させるために現世の封印場所へと向かう。しかし村正によって封印を解かれた響河は村正を不要と切り捨てる。
あとを追ってきた白哉は千本桜と力を合わせ、村正なき響河と戦って倒す。一護は、悲しみのあまり暴走した村正の世界に取り込まれながらも、死神と斬魄刀の関係が絶望的なものではないことを説いて彼を解放する。
村正の術が解けた斬魄刀たちは正気にもどり、とりあえずはめでたしめでたし。
……ってとこかな。はしょりすぎてちがう話になってるかも。
このあと、実はまだ村正の術がかかってて実体化がつづく……という話がありましたが、霊圧切れでさようなら、ていうオチで終わりでした。ので、ここでは「斬魄刀異聞」には含めないでおきます(笑)。
死神を裏切った斬魄刀を倒す話だと思わせておいて、実は死神に捨てられた斬魄刀を救う話だった、ていう普通にドラマティックな物語でした。
や、アランカル編よりは確実におもしろかったよ! マジで!!
そもそもの目的が時間稼ぎ&ファンサービスだから、死神がたくさん出てきて一人ずつ戦って……っていうかったるいストーリー展開は仕方ないんだけども。そっちもフォローしながら、オリキャラの造形もストーリー展開もブリーチっぽさを消さず、最終的にきちんとまとまってたと思います。
なにより一護が主役張ってた!! 大事!!
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原作の、一護と斬月の関係から派生した物語なんですよね。
「呼び声」をキーにしたのが個人的にはぐっときました。
心が通じ合っていなければ斬魄刀の声は死神には届かず、死神の声もまた斬魄刀には聞こえない。斬月が冷たい雨に打たれながら喉を嗄らして叫んでも、未熟な一護には聞こえなかった……ていうエピソードを、逆転して敵側の物語にしてるのが巧かった。
一護と斬月の愛を再確認vっていうよりは、一護がちょっとまちがえてたら斬月だってこうなっちゃうかもよ?っていう怖さを感じたなあ。
一護は正規の(瀞霊廷所属の)死神じゃないから、斬月が一護のことだけを考えた結果、村正みたいに暴走する可能性もなくはないわけだし(能力的に難しいけど)。
声が聞こえなかったとこまで同じだし。一護が「俺たちはどこまでもいっしょにいる」とかなんとか宣言してたときも、今までが今までなんで、ホントかー?と思わなくもなく……
そんな、みんな大好きプロポーズ的発言だったにもかかわらず、ブリ市場になにひとつ影響を及ぼさなかったという感慨深い物語でございました……やっぱ政治的な問題なんだろうか(笑)。
あと、兄さまの使い方が絶妙。
私は今まで兄さま完全スルーだったんだけど、今回は彼じゃなきゃいけなかったと思う。
死神が独りでは戦えないことを表現するのに、未熟な一護じゃなくて、死神として成熟した兄さまが必要だったのよね。兄さまほどの人が「一人じゃなく二人で戦ってる」って言いきっちゃうと説得力あるじゃないですか。
兄さまの五感があてにならなくなったとき、千本桜が「私がおまえの目になろう」って言うんだけど、あんまりにもベタすぎて逆に萌えた(笑)。お約束の正しい使い道をわかってらっしゃる方が作ってる感じしました!
んで、同じことを一護と斬月もやるのね。主人公なのに二番煎じ……と思わなくもないけど、兄さまと千本桜並みに二人の絆が強くなったってことなんだろうと素直に思えたから、アレはアレでかぶせてきた意味はあると思う。
なにしろ実力がぜんぜんちがうから(笑)それほどかぶった感もなかったし。
あえてカップリング的にクレームをつけるなら、一護と斬月の関係がまだ発展途上で、これからもっと関係を深めていくんだよ!ていうのをもうちょっと他の死神と差をつけて描いてほしかったかなあと……影の薄い主人公には過ぎた要望ですか?(笑)
そして、もうとにかく村正が壮絶でした!
堕ちていく響河に必死に語りかけるんだけど聞き入れられず、心が離れているうちに響河が封印されてしまったことに気づき、虚を食らいながら無茶な具象化をつづけて、斬魄刀の反乱を起こして、それも全部響河の封印を解くためだったのに、必死に復活させた響河には「役立たず」って拒絶されて、自分が響河を堕落させたって自責しながら、悲しみのあまり暴走……
ってなにそのすごいヒロイン!! 乙女にもほどがある!!
響河の外道っぷりがまた最悪でなー。なのに村正が健気でなー。能力は幻惑系なのに、言ってることは「過去は忘れて前向きに生きていこう」だもん。
完全にアレだよね、二時間サスペンスの「ひどい男への愛を示すためやむを得ず悪事に手を染める女」の構図だよねコレ。「こんな世界から足を洗って二人で静かに暮らしましょう」「うるせぇ黙って金持ってこい!」的やりとりを素でやってたよ!
最後、一護と心を通わせて救われた感じだったけど、つまり妻子持ちの刑事さんにオトされた犯人……(涙)
一護、せめて斬月は幸せにしてやんなよ! それが村正への義理ってもんだよ!!
斬月、スタークに加えたい、「ブリーチ乙女列伝」の一人です。村正。あと氷輪丸も。
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以下、心に残った組み合わせをば。
なんか、萌えが全くなかったところに(置鮎とかショタとか)むりやり萌えを用意していただいたみたいで「いやあ恐縮です」っていう気分になりました。
にんじんすりつぶしてカレーに入れて子どもに食べさせるみたいな(?)。
兄さま×千本桜
二度ほど面が割れてましたが、中身はただの普通の美形なんですな。まあ声が平川ですからな。
わりとあっさりやられて早々に目を覚ます千本桜、兄さまが落とした刀から勝手に具現化して助ける千本桜、そしてよろめく兄さまの後ろにすっと現れて自然に身体を支える千本桜、などなど主従萌えにはたまらないあれこれをありがとう。
尊大で天然で世間知らず、でも主には完全服従、っていうキャラは、斬月を思いっきり若くした感じかもと思いました。
シロちゃん×氷輪丸
うわはははは、ニッケル的には斬月に次ぐ乙女斬魄刀認定なんだけど。
だってシロちゃんから引き離されたとたん、記憶を全部失うんだよ? もう氷輪丸にとってはシロちゃんが全てだったんだよ?
自分がこんなにすごい刀なんだから主人はもっとすごい、なんかめっちゃ強くてかっこいい人にちがいない!って勝手な理想像を作っちゃう乙女っぷりもなかなかです。そりゃ、ちっちゃい男の子だとは思わないよな。
そんで、「まだ見ぬステキなご主人様」を追い求める氷輪丸を「おまえは俺のモノだ!」ってねじ伏せるシロちゃんが男前でした。「記憶がないなら身体で思い出させてやる」方式ですね。見た目は子ども、度胸は漢です日番谷隊長。
氷輪丸の本能が結局よくわかんなかったんですが、実はシロちゃんの身長に不満があったとかだったらどうしよう。だってどう考えても受け志望だもんよ。主を攻めるなんてとんでもない!みたいな感じだよね。
「主に抱いてほしい」が本能でOK? OK!(一人ガッテン)
恋次×蛇尾丸
猿の声がやっぱり男にしか聞こえない……(笑) あの巨乳の下にはちゃんとついてるんじゃないだろうかという疑惑が……恋次、おまえアレを屈伏させたのか……
二人で振り回したり振り回されたりするアクションがダイナミックでかっこよかったです。最後のほうで家族っぽい雰囲気になってたのはちょっと引いたけど。もうちょっと、三人とも対等な仲間だぜ!みたいにまとめてほしかった。
雛森×飛梅
うん、すっごいツンデレ。袖白雪もそうだったけど、女×女だとかわいさ余って憎さ百倍的な方向にいっちゃうんでしょうか。男×男だと乙女化するのに。
そういや女×男ってのはなかったな。それも見たかった。
弓親×瑠璃色孔雀
美しさを誇る二人なのに、なにをまちがったかメイン回が作画が劇画調でちょっとかわいそうだったかも……(笑) で、結局二人とも一角が好きなんじゃん、ていうね。
京楽×花天狂骨
デザインかっこいい! 和風花柄×スカルってクール!!
最初は一人で登場したのに実は二人組で、花魁っぽいおねーちゃんが太刀、忍者っぽい娘が脇差、っていう組み合わせもよろしかったです。
浮竹×双魚理
保父さんか!!
イヅル×侘助
侘助、なんで片言……?
なんにしろ主従ですので、各市場かなり盛り上がったことと思います。
いいなあ(羨望)。
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一人で盛り上がったついでに、昔なんか斬魄刀考察的なものを書いたような……と思って探してみたら、発掘したのが予想以上に長くてどうしようかと思いました(笑)。
ダイヤモンドダストリベリオン(一息)を見に行った直後に書いたっぽいです。当時さっぱり本編に出てこなかった(今でも出てきてないけど)、一斬の関係性を基本から再構築しようとしてたらしい。
今読むとちょっとちがうかも……と思う部分もありますが、めんどくさいのでそのまま出してしまいます。成仏してください、私の煩悩。
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08.01.09
斬魄刀語り:
全部私の希望的妄想なんで、アニブリレベルの捏造だと思ってください(笑)。
えっと、とりあえず劇場版の氷輪丸については考えないことにして。
斬魄刀って、持ち主の魂から生まれるんですよね? たぶん。
それが対話できるかたちで現れた姿っていうのは、持ち主の魂が求めたパートナーのかたちってことだと思うんですよ。
だから、深層意識よりさらに深い部分で望んでる「理想のパートナーの姿」が現れるんじゃないかと。顕在化してる性格や願望とは無関係に。死神によっては、従順な僕であってほしい場合もあるだろうし、純粋な道具として求める場合もあるかもしれないし、そのへんは個人差で。
で、一護の魂が求めたのは、父親くらい年の離れた「オッサン」が、仲間として下僕として傍らにいてくれること。根っからの老け専かよ、という気もするのですが、セックス抜きで考えても、そういうことでいいと思う(笑)。
あのビジュアルも、一護のシュミだと思えばけっこう納得がいく。お父さんがああだし、親友のチャドもあんなだし。作者一護がかっこいいと思ってる大人の男なのかもしれないな。自分がなりたいっていうよりは、外から見て「すげー」っていうかっこよさ。
そういう自分にない要素を補うかたちでの「求め方」っていうのは、やっぱり伴侶選びに近いような気がするなあとやおい同人屋としては思ってしまうわけです。
はい、ここまで一護が老け専で斬月は理想の相手、ってとこまできました。
すでにかなりムリヤリでしんどい。
話逸れますけど、顕在意識の上では、一護が惹かれる相手ってチャドだと思うのですよ。ルキアや雨竜や織姫あたりは保護対象だし、恋次やガンジュとかは似たもの同士だから仲良しって感じがする。ずっといっしょにいたい理想の相手はチャド。魂レベルで(笑)。
自分の外にいるのがチャドで、中にいるのが斬月。一時的な恋人なら、男でも女でも人間でも死神でも破面でもなんでもいいと思うんですが、最終的にはそのどっちかにもどってきちゃう。どっちを取るかは、一護の生き方そのものに関わってくるんです。人間か死神かの二者択一なのかも。
次、斬月サイド。
斬月は一護の魂から生まれて、一護の好みに形づくられたものではあるけど、一護とはすでに別の意志を持った存在。ということにしたい。
でも、自分が刀であるということ、一護の所有物であること、その他いろいろ生まれる前からインプットされてることはけっこうあって、行動規範はすべてその「魂にインプットされてること」なんだと思う。だから一護との会話がかみ合わない、と(笑)。
で、斬魄刀の存在理由ってのは、持ち主なんですよね。
内的世界から一護をずっと呼びつづけてたのも、一護が斬月の存在を知らないことによって傷ついたり死にそうになったりしてたからで、自分に気づいてほしかったというだけではない、と思う。まあ、あんな乙女ポエムを詠むくらいですから、さびしくなかったとは言いませんけども(笑)。
修行でボコボコにしてたのも、厳しい言葉をぶつけるのも、強くなってほしいから。一護を強くするために、白一護まで作り出しちゃったんだと思う。
でも白一護については未だによくわからないです。それは物語の根幹にある謎だから仕方がないんだけど。
斬月と同じ由来のような気もするし、外から入ってきた「異物」のような気もするし。一護が一護として現世にやってくる前の魂にくっついてた、寄生虫みたいなもんなのかな。
斬月は最初その「異物」をただ利用しようとしてたんだけど、白一護のほうが予想外に強くて逆に取り込まれちゃった。どっちにしても、斬月は白一護をかなりナメてたんじゃないですかね。白一護も最初はおとなしくしてたけど、一護といっしょにだんだん強くなって斬月を凌駕できるようになったとか。ナメられてたぶん、反撃も苛烈なわけですよ。
どっちにしろ、利害関係でつながってそうな気がする。二人とも一護しか見てないから。お互いに相手を利用しようと牽制したり対立したりっていう感じ。
うん、これで白一護×斬月もイケそう(笑)。
と一段落したところで、話を一護にもどして。
斬月は一護が絶対なので、一護が心から望めばなんでもします。一護が本気で戦いをやめる決意をしたら、斬月は自ら消えるかもしれない。斬魄刀が消滅できるのかはわかんないけど、少なくとも一護の意識からは見えないように隠れるくらいはするでしょう。それくらい絶対。
でもやおい的には、その望みはセクシュアルじゃないとね(笑)。
もし一護が無意識で受け身であることを望んでいたら、斬月はそれを気づかせるために襲いも犯しもするでしょう。が、そんなんニッケル的にはぜんぜんおもしろくないので(笑)、一護は見た目を裏切って攻め願望が強いということにします。まあ、あいつは魂の髄まで受けだと思うけどな!(暴言)
一護の本能が、大人の男を従わせて侍らせることなら、斬月はなんの疑問も抵抗もなく受け入れます。もちろん、一護が理想とする「大人の男」のイメージのままで。
でもやっぱり一護とは異質の存在だし、そもそも一護には深層意識より深い欲求の自覚なんかないし、なによりまだティーンだし、そのへんでごたごたもめるんでしょうね。で、ラブコメ展開へなだれ込む、と。
だんだんゴールが見えなくなってきましたが、斬月は一護に自覚的な奉仕をしていて、一護は斬月を無意識のうちに思いっきり求めている、ってことで。
自覚はないのに執着してるっていう図は燃えるんですが、どうも一護が及び腰の上に気が多くて、意識するまでに至らないというか、正直そんな余裕がない……という現状がやりにくいんですよ。
一護が、白一護を克服して(今は休戦というか保留の状態だと思うので)、父親の正体もちゃんと知って受け入れて、最終的に自分の運命として斬月と生きることを選んだとしたら、そのときには相当いい男になってると思うなあ。そしたらリバやってもいい。
……リバは一生ムリってことか?
いやいや……ここはニッカリズムですから。いつかは一護も立派な大人の受けになってくれると信じていますよ。
受けは男のステイタス!!(ん?)