もやもや天保異聞。
なぜOPで、監督の名前だけが画面いっぱいに極太明朝で表示されるのか。
もう1クールいっちゃいそうだというのに、未だにぎょっとしてしまう違和感です。
で、協議の結果。
「苦情はすべてこちらまで」という責任表記である
ということに落ちつきました。
ううん、脚本家の名前も並べていいと思うよ。
そんな、見せ場は爽快なアクションシーンと39歳モラトリアムオヤジのフトモモ&ふんチラのみ、という正直しんどいアニメですが。
なんか……なんかもやもやするんだよな……
題材的には斬新で魅力的なんだけど、おもしろいかと訊かれると思わず口ごもってうつむいてしまうような……おっさんのふんチラに興味がない人以外には、自信を持ってオススメできないという……
でも視聴打ち切りに踏み切るには、まだ期待を捨てきれてない部分があるし、なんといっても早い時間から全国ネットで放映されるおっさんのふんチラは惜しいし(しつこい)……
収まりのつかないもやもや感を抱えたまま、毎度ポルノの曲(ED)が流れはじめたとたんに、呻き声とも雄叫びともつかない声を上げるニッカリ両名なのでした。
ああ、もやもやする~!!
気持ちを整理するために、まず10話までの感想を書いて、それから問題点を検討していこうと思います。
でもここまでするってことは、なんだかんだでどっぷりハマってるんだろうな……(笑)
<あやし感想1~10話>
説一
初登場からいきなりナマ足! 湯屋のバイトなんていきなり千と千尋っぽいとこきましたね。「おまえは今日からユキだ!」とかいうのかしら。しかし、裾を端折っても見えないフンドシってなんですか。超マイクロミニとか当時あったんですか。最先端だぜ、ユキ。
第1話なのでとりあえず様子見。
説二
このあたりから、「見えそうで見えない」感じにドキドキさせられるようになってきます。
正面から強風を受けているわけですが、肩まではだけていいはずの着物が、はためくだけでずれない。それはもう、乳首を見せまいとしているかのようにずれない。アイドルだって39歳になったらもう全裸も辞さない覚悟で臨まなきゃ生き残れないんですよ!
だいたいそのアングルでフンドシ見えないっておかしいでしょう。39歳なら(くどい)パンツ見せるどころかモザイクだって断れないんですよ。おっさんがそんなことでいいんですか。いつまで現実から逃げてるんですか。
とまあ、そんな話でした(ええー!?)。
説三
「これでいいんだよね、ユキさん」「ああ」 ……よくねえよ!!
とだれもが同時に突っ込んだ、もやもやラスト第1回。
見えないフンドシやら乳首やらに気を取られて、話のほうはろくに見ていなかった……というか、あえて見ないようにしていたのですけど、やっぱりあちこちムリがありますね。山神さまの正体も相当えげつないオチで、後味すっきりとは言いがたく……
ユキ個人の結論も見えにくいなあ。説得力がないから、苦しい言い訳かその場しのぎに聞こえる。なにより、39歳にもなって人前でうろうろ悩んでる姿がかっこよくない!
「成熟したヒーロー」という触れ込みでしたが、成熟どころか成長もしてない感じで見てられません。でも見る……(笑)
説四
陸奥の親子の話は終わったようで、ようやく奇士としての仕事をはじめたらしいユキ。でも自覚はあんまりないみたいですね。ちょっとは責任感持ってください。
若者には大人ぶってみせるし、女子供には強がってみせるし、おっさんとしてダメな要素ばかりが身についちゃってるダメオヤジ39歳。ダメすぎるだろ。
なにしろ自分の能力もちゃんと把握してないので、戦略も行き当たりばったり。ついに自分から漢神を出してしまいました。しかも浮民の入れ墨から。そのときの顔が最高に楽しそうで、ああこいつも蒼太みたく自虐的なタイプなんだなと思いました。
「ゆきあつ」の「ゆき」は「雪」じゃなかったのねー!という驚愕の引きを残して次回。
説五
ふんチラ!! ふんチラ解禁!!(大興奮)
この週にあった飲み会で、本宮さんとひたすらふんチラについて熱く語り、飲み会メンバーをドン引きさせ……と思ったら意外にみんな食いついてきてくれた(笑)。
わざわざ問題のシーンを巻きもどしてスロー再生しちまいましたわ。だって夢にまで見た(見るな)ふんチラ……!!(うるさいよ)
この番組には、好きなシーンをリアルタイムで投票できるシステムがあるようなのですが、もしリアルタイムで携帯電話持ってたら、連打しまくりでしたよ。みんなもそうだろう!?と思ったら、ぜんぜんだった……(あたりまえだ) ホント誰が見てんだろう……
説六
異国人のアトルの回想からはじまったわけですが……江戸の街じゃなく外国の街並みで、出てくる人も洋服だったので、別のアニメかと思ってしまいました。いや正直、
「もしかしてたった5話で打ち切り!? 前回のふんチラ祭りは最後のやけっぱち大サービスだったの!?」
と本気で動揺してしまったんですけど……それがありえない話じゃないから怖いよねこのアニメ。おもしろいとはちがう次元で目が離せない……
ふんチラでうっかり帳消しになっちまいましたが、よりによって脳内友だちと15年間も仲良くしていたことが発覚してしまった39歳。盗んだバイクで疾走していた15年前の過去は相当恥ずかしいエピソード満載で……もうダメだあのおっさん。遊び人にしては女の襲い方も手慣れてないし、ホント出奔時から成長してないでしょう。早くふんチラ以外の価値を見いだしたいものです。
説七
「まるで夢の国だ……」 ……ちがうから! そこ苦界だから!!
と突っ込まずにはいられない、もやもやラスト第二回。
ちなみにサブタイは『竜は雲に』 ……謝れ。
という話でしたがどうなんでしょう。結局ユキは謝ってないしな。
大人は汚いこともできるとかなんとか言いながら、やったのはアトルから武器を奪っただけという……ユキのバカ! いくじなし!!(?)
そして、吉原(というか遊郭)にぜんっぜん慣れてないっぽい39歳自称遊び人。元閥が遊び慣れた感じなだけに、なんかキャバクラでそわそわしてるサラリーマンっぽくて泣けてきます。どこまでカッコ悪いのアンタ……馬と仲良くしてる姿も、相当憐憫を誘うものがありました。いいから人間の友だち作りなよ……
説八
39歳ダメオヤジの話がうやむやになったまま、次は宰蔵のエピソード。
小笠原さん……元から空気が読めない人だとは思っていましたが、思春期の女の子にもデリカシーなさすぎです。今回の元凶はどう考えても小笠原さんです。
ところで、「雲七」はいいとして、「往壓」「宰蔵」は画面に文字を出さなきゃわからないんじゃないかと思うんですがそのへんの配慮はどうなってるんですか。針を含む字と言われてもぴんとこないです。
ていうか、アトルがそのへんをふらふら歩いてる理由はあきらかにされなかったんですけど、そのへんもどうなんですか。視聴者置いてけぼりにもほどがあります。
説九
ええと、アビ×ユキをやれって天の声が聞こえたんですけど幻聴ですか?
アビはなんでそんな無条件にユキを信じられるのか……私が見てないとこでなにかありましたか!? 7話と8話のあいだで、ユキがみんなと仲良くなるエピソードでもありましたか!? 構図的にはサイコーなんだけど、今んとこ絵面だけなのが惜しい……
アビとは仲良くなったのに、小笠原さんとはまだ仲悪い、大人げない39歳。「幕臣ふぜいが!」という発言は、自分が旗本の子なのを覚えているのか、異界の力を持っているという自負なのか、武士はみんなウジ虫と思っているのか、どっちにしろものすごい差別意識が噴き出した瞬間だと思いました。どうなんだ主人公として……(笑)
でも、自分がアビから引き出した能力に素直に驚いて感心してるおっさんには、正直キュンとしました。こ、この天然魔性め……
説十
ユキ「あっはっは」小笠原「はっはっは」
って笑い合って済ませれば子供番組になるとか思ってんじゃねえぞ!
と渾身のツッコミを入れずにはいられない、もやもやラスト第三回……
あのう、ごはんどきに見ていたと思われるファミリー層は、最初の5分あたりでチャンネル変えてると思うんですが。宰蔵の父ちゃんが美青年といちゃついてた場面で。
つーか宰蔵のホントの傷は、父親の情事を見ちゃったことじゃないの? 年ごろの女の子にはものすごいショックのはずなのに、なんか問題がすり替えられているような……
という疑惑や不満も、ユキの内股から尻ラインのまぶしさに目を奪われ、なんだかどうでもよくなってしまった感があります。ちょっとノーパンにも見えるトキメキのアングルで、しかも一瞬だけなんて卑怯……!!(すさまじい敗北感)
そして強引な新展開への引き……11話でいきなりロードムービー!? きっちり袴と具足を装着してしまったユキのふんチラの行方やいかに!?(最懸案事項)
キャラが安定しねえなあ……ギャラクシーフォースくらい安定してねえなあ……
ユキや小笠原さんの説教もピントはずれな上に、最初でものすごくカッコ悪い姿をさんざん見せられてしまったので、今ひとつ説得力がありません。まずかっこよさを見せないとダメなんだよ……!
バックグラウンドがすさまじくわかりにくい、というのも大きな問題でしょうね。
義務教育レベルの知識じゃちょっと足りないし、かといって専門知識があったらツッコミどころ満載、という中途半端さがまたもやもやする。時代考証なんかテキトーでいいから、おもしろい話を作ってくれ。
しかし、そのもやもや感を味わってでも、数コマのセクシーショットを拝みたいお年ごろなのですよこんちくしょう(逆ギレ)。
あやしをフツーに楽しんでる人の意見とか聞いてみたい……