真田丸文まとめ1

とりあえず景勝攻め。直江攻めまでいきませんでした残念。

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燭台のかすかな灯りが揺らめく。
乱れた息とせわしない衣擦れを聞きながら、景勝は自らの腰の上で身を揺らす男を眺めた。
いつもは襟元にわずかな乱れもなく涼しい顔で控えている家臣が、今ばかりは汗ばんだ肌を晒し、悦楽に顔を歪めている。
反らされたあごから首まで、喉が上下するのさえ間近で見つめていられるのも、こうしているときだけだ。
ただでさえ長身の景勝に対して、それでなくても兼続は頭を高くすることはない。こうしてひざの上に跨がった兼続の顔を下から見ていると、違和とも愉悦ともつかぬ心持ちにかき乱される。
「……っ」
息を飲む音が空を切る。
大事ないかと尋ねようとしたが、景勝の唇からこぼれたのは言葉にならない喘ぎだった。
兼続の中で果てた景勝は、なにかに突き動かされるように兼続の頭を押さえ、こちらを向かせる。腰を揺らしているあいだは決してこちらを見ようとしなかった兼続が、初めて景勝と目を合わせた。
彼は慈しむように景勝を見下ろし、だがすぐに気まずそうに目を伏せた。
「……!」
耐えきれず、首を引き寄せて荒々しく唇を重ねる。
精の味がした。
先ほどまで景勝のひざのあいだに顔をうずめて奉仕していた姿を思い出す。飲み下したあとも眉ひとつ動かさず、次はどういたしますかとばかりに景勝を見上げるのだ。
その顔つきが、態度がそっけないほどに、どういうわけか体の芯が熱くなる。そんなことは求めていないのに。絶対的な服従などいらない、ただ抱き合い戯れ合えたらと願うだけなのに。兼続はいついかなるときでも徹底して景勝の意向だけを叶えようとし、景勝自身もそれに慣れてしまった。
「ん……」
名残惜しさと息苦しさのあいだで、仕方なく離れた舌が糸を引いた。
手早く身支度を調えるためか、身を引こうとするのを半ばむりやり抱き寄せる。熱を持ったままの屹立が腹に当たった。主よりも先に自分を慰めてはならないと思っている彼は、苦しいであろうにそこへ手を伸ばすことはしない。
彼のためを思うなら、さっさと離してやればよいのだろうが。
「御屋形さま」
常よりもかすれた声が、なだめるように囁く。だが離す気にはなれなかった。腕の中にある熱を逃したくはなかった。
「御屋形さま……」
「兼続」
きっとおもしろくない小言でもよこすのだろうと思い、遮るために耳元で名を呼ぶ。わずかに身を震わせた兼続は、観念したように目を閉じた。
両腕を回してきつく抱きしめると、さすがに体の力を抜いて身をゆだねてきた。主に寄りかかるなど無礼ではあるのだが、景勝が望めば兼続はそのとおりにする。
小袖がはだけた肩に唇を押しつけ、軽く噛みついた。彼は息を吐いて身じろぎするだけで、呻き声も上げない。
「呆れておるか」
「……いえ」
ため息交じりの低い声が短く答える。つまり呆れているのだろう。むりもないと景勝は自身に愛想を尽かしながら、冷淡な家臣の耳元に口を寄せた。
「兼続……」
許せとも言えず、開きなおりもできず。ただ想いをこめてその名を呼ぶ。こそばゆいとでも言わんばかりに肩をすくめた兼続は、おそるおそる景勝の背に腕を回してきた。
「御屋形さま」
「うん?」
いくらか平素の艶が戻った声は、重なり合った体を通じて深い響きとなって聞こえる。
しかしそれより先の言葉はなく、代わりに景勝の顔を覗き込んだ兼続はわずかに目を細めた。己にしか見せぬ愛おしげな微笑みにつられ、景勝も頬をゆるませる。
「次はそなたの番でよい」
有能な執政はきまじめに、かしこまりましたと頭を下げた。

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個人的にエンケンさんっていったら、カクレンジャーとライオン丸Gで、最近だとキャンディクラッシュとチョコボールだからさ…なんていうか、こうね…