キュウレンジャー文まとめ1
星の手触り
首の後ろにはなにもない。自分と同じだ。
だが背骨に沿って指を下ろしていくと、肩のあたりでごつごつした硬い隆起が当たるようになる。体温のある皮膚に覆われているのは背中の上半分までで、途中からむき出しになった背骨の一部は、腰の上から尾として分岐していく。
その感触が妙に新鮮で、ラッキーの手はほとんど無意識にスティンガーの背中を幾度も往復した。
ふと気づくと、スティンガーがこちらを見つめている。
怪訝そうに眉を寄せ、なにかを問いたげな表情だ。聞き返そうとしたとき、彼の手が背中に回されたかと思うと、ラッキーの背骨を撫で下ろした。
「ひゃっ……」
ぞくりとして身をのけ反らせる。
「……なにすんだよ、いきなり!」
「いつもされてる」
言われて初めて、自分の指先にその感触が常にあることを意識する。たしかに気にはなっていた。何度触っても慣れなくて、だから何度でも触りたくなる。
「だって、おまえの背中、ヘンだからさ……」
「俺から見れば何もない背中のほうが変だ」
それもそうだとラッキーは納得する。
人の往来が少ない辺境で育ったせいで、見知っている他種族もあまり多くはない。スティンガーは自分とそれほど差が見られないだけに、却って強調される異物感がおもしろい。おもしろいけれど、本人がどう感じるかは訊くべきだったかもしれない。
「悪ぃ、イヤだったか?」
「べつに」
そっけなく答えた彼は、彼にしてみれば控えめな凹凸を確かめるように、ラッキーの首筋からゆっくりと指をすべらせていく。そんな触れられ方をしたのは初めてで、くすぐったさにじっとしていられない。
「やめっ、やめろって……」
ラッキーは身をよじって笑った。下まで降りていくと今度は上へ。笑いすぎて涙までにじんできたが、スティンガーは手を止めない。
なんだか悔しくて彼の背に手を回し、同じように触れてみたがにこりともしない。やけくそ気味に背中をくすぐってみたが、尻尾で手を振り払われただけだった。
「……なんでおまえは平気なんだ?」
さんざん笑って身悶えてぐったりと倒れたラッキーは、涼しい顔のスティンガーを見上げる。スティンガー自身も考えたことがなかったのかわずかに首をかしげた。
「神経の通った外皮がないからだろうな」
言われてみればそのとおりだ。強力な武器でもある尾が、敏感な器官であっては不都合だろう。
「じゃあ、尻尾はくすぐったくないのか……」
ベッドの上に投げ出されている尾の先を指先で撫でてみたが、表情からすると本当になにも感じていいらしい。ならばと腹をくすぐりにかかった。スティンガーは笑い出す代わりに顔をしかめ、ラッキーの両腕を掴むとそのままベッドに押しつけた。
「……なにがそんなにおかしい」
「べつに……」
正面から睨みつけられても、つい顔が笑ってしまうのは止められない。
くすぐったいのではなく、この時間が楽しくてたまらなかった。
赤「スパーダは、俺とおんなじ体なのか?」
黄「なにが?」
赤「いやどっかにウロコとかヒレとかあんのかなーって」
黄「あるわけないだろ…って言ってるそばから服めくるのやめてくれる!?ズボンの中もなんにもないから!」
紫「ふふふ、残念だったねラッキー。スパーダの背ビレと尻ビレは普段は格納されていて必要な時にだけ飛び出す仕様になっているからそう簡単に見ることはできないんだよ」
赤「なにそれすっげえ見たい!」
黄「そんなのないってば!いかにも自分だけ見た的な顔で大嘘つかないでくださいよこのセクハラ上司!ラプターも頼むから絵日記のネタにするのやめてくれ!」
桃「かっ、描いてませんっ、お互いの体の秘密を見せ合うスパショウなんて…」
赤「おおっラプター絵うまいな!」
紫「エロかわいく描いてくれなきゃやーよ☆」
スパーダは優しくて男らしい理想の攻め、司令はメス化上等のビッチ受け、だそうです(ラプター談)。