キュウレンジャー文まとめ1

「君と一緒にいたら、飽きないなぁ」

なんであんなやつといっしょにいるんだ、とアンドロイドに苦々しい声で尋ねられ、ラッキーは目を丸くした。突然の問いに答えを用意していなかったからでもあり、理由が必要だとも思っていなかったからだ。
「なんか、飽きないんだよな」
考え込みもせず出てきた答えに、「あんなやつ」をよく思っていないアンドロイドが納得した様子はなかった。

首の後ろに唇が押しつけられる。
やわらかい感触に肩をすくめるスティンガーにかまわず、ラッキーは唇で背骨を辿って下りていった。長い腕で腰をしっかり押さえ込まれているから、こちらからはなにもできない。
その腕を引き剥がして逆に押さえつけてやることもできるが、とくにそうする理由もなかったのでしたいようにさせておく。下に向かうにつれて骨を覆う肉と皮膚が薄くなり、逆に外骨格が露出していくため、スティンガーの感覚は鈍くなる。触れられていることはわかるが、それだけだ。
「……そろそろ飽きないのか」
背中を丸めて尾の付け根に唇を落としている男に尋ねてみると、彼はばっと顔を上げ、後ろから抱きすくめてきた。
「ぜんぜん!」
ため息まじりにふり返ってなにかを言ってやろうとしたが、肩越しにこちらを覗き込んでくる顔が思ったよりも近い。思いつかなかった皮肉の代わりに、すぐそばにあった唇に口づけた。ラッキーもすぐに応えてくる。
熱い息を吐き出して、たまに喉の奥から甘い声を上げて。
「……背中とどっちがいい」
「そこ比べるのかよ」
呆れたような声を出したラッキーは、もう一度スティンガーを抱えなおしてその肩に顔をうずめる。
「全部楽しいさ。ぜんぜん飽きねえ」
スティンガーは相手に見えない口元をゆるめ、背後のラッキーに寄りかかった。
「ふん……」
こいつといっしょにいると、飽きない。


この台詞で素敵な作品を
https://shindanmaker.com/681121