侘助/理一
【セクハラ】
「この前、飲み会で酔っぱらった新人の男の子に抱きつかれちゃってー。役得だったなあ」
「セクハラだろそれ」
「ぶー、おれからは触ってないのでセクハラにはなりませんー。向こうが勝手に抱きついてきて勝手におれのひざ枕で寝ちゃっただけだから」
「そいつの酔いが醒めたときを思うと同情するよ……」
「失礼だなあ、おれけっこう部下に人気あるのに」
「アレか、夜の指導教官ってやつか。手取り足取りで捧げ筒、的な」
「オヤジかおまえは」
「オヤジだよ、てめえと同じオヤジだよ」
「(無視)だから、おれから触るとセクハラになるでしょうが。人気は純粋な人徳」
「人徳ねえ……」
「(無視)いやー、若い子はいいよね、肌がつるつるでさ、スタイルもいいし、胸も大きくてガチムチで……」
「気色悪ぃな、ホモかよてめえ」
「……………」
「……なんだよその顔」
「いや、おまえって頭いいのかバカなのかたまにわかんなくなるよな」
「なんだよ!!」
「ううん、本気で気づかないならいい……」
「あ! 思い出した! おまえこの前会ったとき、おれのPC勝手にいじって妙なスクリーンセーバ設定しただろ!!」
「したかなあ。忘れちゃった」
「嘘つけ! わざわざエロ画像フォルダ作りやがって!」
「エロ画像ってほどじゃないよ、巨乳の女の子と巨乳の男の子の水着写真じゃないか」
「だからなんで男を入れる!? ボスに『ジン、きみはどっちが好みなんだ』って訊かれちまったじゃねえか!」
「聞くほうも聞くほうだけど、なんて答えたの」
「これは私のファッ*ンな甥がイタズラでやったものです、私はゲイではありません」
「……どこからつっこんだらいいかわからない回答だね」
「でも未だにちょっと疑われてんだぞ」
「あーごめんごめん。……で、ホントはどっちが好みなんだ?」
「なに言ってんだ、女に決まってるだろ。あ、胸はでかいほうがいいな」
「ふーん……そうだ、このあとホテル行っていい?」
「おう」
「上と下どっちやる?」
「疲れてるから下でいいや」
「……おまえ、ホントは頭悪いの? それとも天才と紙一重なの?」
「それどっちもバカって言ってるよな?」
侘助は常に紙一重です。
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