上杉ロス。
「ここの感想を読んでから録画したままだった真田丸を観たらおもしろかったけどニッケルのツッコミが副音声で入ってきた」というメールを友人からもらってうれしいやら申しわけないやらですが。録りっぱなしの人は見たらいいよ。今ならニッケルがあなたのおそばに。
いつも拍手・コメントありがとうございます。
ご指摘によって、石田さんのお名前を「光成」と誤記していたことが判明。ああそうだよね「三成」だよね知ってる知ってる、そんな光合成みたいな字面なわけないもの、いやいやいろんな端末使ってるもんだからたまには変換ミスもあるんですよね、とIMEのせいにしながら確認してみたら、る典(2014年)のときからずっとまちがえてた……いや気づけよ。どっかで気づこうよ。さすがにうっかりが過ぎるよ。
自分がいかに今まで石田三成に興味なかったかを痛感しましたすみません。今年からはもうちょっとしっかり三成見ていこうと思います。ご指摘ありがとうございました。言われなかったら名前まちがったまんまみっちゃんSSなど書いていたかもしれませんでしたのでなにか始める前でよかったです(?)
興味と知識がなかったといえば、兼続(かねつぐ)と景勝(かげかつ)が頭ん中で呼んでて未だにごっちゃになる(のでSS内でもよく取り違える)私は、その名前でいちばん印象深いのが戦国男士のやましょ&すずだったくらい、上杉家にご縁がなくてですね、そして昔先輩たちのあいだで流行ってた炎のミラなんとかってこの二人の話だと思ってました。いっこ前の世代かー!(この前知った)
そんな戦国素人による真田丸感想は今週も続きます。
来週からお休みかな(笑)。
◎上杉家ロス
○○ロスって聞くたび言いたいだけだろ実際そんなに喪失感ないだろってちょっと思ってたんですが、きれいに終わったものを引きずるなんて野暮なだけでしょって思ってたんですが、ああ~もうちょっと~もうちょっとだけ見せて~っていうのを「ロス」というなら今まさにそうだわ。
利休の茶会から源次郎が置いていかれるまでのあいだはさっくり割愛なんですか!?って思わず前のめりになったけど、考えてみたら今までも本筋に関係ない部分はどんなに重要な話でもばっさり切られてたんだからべつにおかしくはないよね。ちょっと上杉家にのめり込みすぎたね私も。落ちつけ落ちつけ。
視聴者は、景勝さまが苦渋の決断をしたってことを先週源次郎の代わりに知らされてるわけだから。置き去りにされた源次郎のショックを演出するためにも、彼の状況が急展開していくさまを45分みっちり描くためにも、すでに役目の終わった上杉に割く時間はないというのはわかる。
秀吉から源次郎置いてけって言われて先週よりもさらに傾いちゃったおやかたさまの傾斜度からメンタルの危機を悟る直江とか、せめて源次郎に一目会わせてほしいって三成に訴えるおやかたさまを程よいところでなだめに入る直江とか、源次郎に嫌われたくないって泣きながら帰るおやかたさまを道中ずっと慰めつづける直江とか、そういうシーンは源次郎主眼だといっさい必要ないのよね確かに!
信繁と景勝の再会は大坂の陣という噂もありますが、それまで上杉はなんにも関わってこないのかな? 今回みたいにお手紙だけのやりとりになるとしたらちょっとさびしい。
もう画面右下のワイプでいいから、しかも真田家シーンのときだけでいいから、音声いらないから、血管切れそうな顔で仕事してる直江とぼんやり落ち込んでる景勝さまを映してほしい。
そうじゃないと、ニッカリズムが「おやかたさまを甘やかす直江」を差分で生産しつづけるんで! 非生産的なことこの上ないんで!!
◎ピンチでもコント六文銭
あの緊迫した場面で「えらいことになった」「おもしろい」「おもしろくなどない!」っていうコントが成立しちゃう空間ってすごい。がんばれ兄上。
兄上ってホントは直江とか三成とか正信くらい状況判断能力が高いと思うの。でも上の人が聞く耳持たないと全く意味がないの。上の人を出し抜いたり論破したりっていう発想もできないし。どちらにしろ現状は能力の持ち腐れです。
出浦さまはかっこいいけど実はNo.2としては機能してないんだよね。あの人は命令されればなんでもやるしすばらしい働きを見せるけど、自分から何か具体的な策を提案するタイプではないから。大局に対しては個人的感想か希望しか言ってない。ミレディ叔父上も同類だと思う。
パパはパパで、新しい時代に対応してるようでいて昔の勢力図感覚から抜け切れてないし、わかんないことはすぐに源三郎に聞くわりにスルーしちゃうし、いつも肝心なところでチャンスを逃してる感じ。かっこいいから気づきにくいけど、真田家の老害として描かれてるのかもしれないなこの人。
とにかく兄上にはがんばっていただきたい。
◎源次郎もがんばれ(棒読み)
まだ源次郎がホントの意味でピンチな感じがしないのは、私の緊張感が足りなすぎるのか、周囲がもっとハードなことになってるからなのか……三十郎いないから相談できる相手もいないんだけど、でも追い込まれて覚醒する感じもあるのでまあいいかなって思ってる。
おっかない大阪城できりちゃんがたくましく生きているのはたいへんよろしいことなのですが、あの子ほんとに源次郎と結婚できるの。そろそろ心配になってきた。
◎本当は怖い豊臣家
わわわわわ……秀長さまが一人正気を保ってるのが逆に怖い。
だれが諸悪の根源ってわけじゃなくて、黒幕に操られてるわけでもなくて、みんな通常じゃない状況に置かれておかしくなっちゃったままここまで来てる、っていう豊臣家のいびつさが、清正や茶々の一見サイコな言動に表れてるってすごい描き方です。たしかに、秀長さまに解説されないと源次郎じゃなくてもすぐに理解できない。
そんな中で平常運転っぽい三成と大谷さんに、なんかざわっとしました。萌えなのか。これは萌えなのか。
あの二人が、戦国の世に生きる武将およびその家臣としては正しいスタンスなんだと思う。ああいう人は他の家にもいるからね。豊臣家だけが異常なんだよね。
頭のいい(家柄も?)二人には、無教養で成り上がりの豊臣家の危うさなんか完全にわかってると思うのに、たぶんそこを見ないふりしてあの家にいるんだよ。目先の事務処理とかきっちりこなしてるように見えて、明らかに今後の豊臣家を脅かす要素については根本的解決を図ろうとしない。彼らはきっと秀吉の理想に心酔してるわけじゃなく、どういう形でも秀吉が望む家なり国なりを作るのが自分たちの仕事だと思ってるだけなんじゃないかと。
大谷さんは、三成が上杉追い返したり権三の排除を画策したりしてるのを横で見ながら、「すごいなあ、俺にはできないけど」って言ってそうな感じがある。同期のエリート二人が、一方は汚れ仕事も厭わずがんがん出世していって、一方は彼の補助程度でゆるゆる流れに乗っていくみたいな。前者が生き急いでつまづいて転落するのを後者は助けることもできずただ見届けるだけっていうね、史実は知らないけどそういうイメージ。
戦国時代だからどこも似たり寄ったりのブラック企業だけど、今どっか入れって言われたら薄給激務必至の老舗零細上杉家かなあ……直江部長の月イチのデレと景勝社長スマイルがあれば、あとは余計なこと考えずに仕事できそう(考えるヒマもなさそう)。真田家は人手不足なだけに一個人に求められるスペックがめちゃくちゃ高いんじゃないかなって、うめちゃんや佐助見てると思う。
◎次回予告
・コント集団徳川家にものまね女王降臨
・出雲阿国降臨+義兄上の再登場はまだですかー!?
・とにかくがんばれ源次郎
ワイプ上杉家は脳内で追加することにします。