ブリ終了。

まあこれも今年のうちにね。
これ以上ない区切りですので、コンテンツを下げました。BLEACHや斬月きっかけで、いろんな方とお近づきになる機会をいただきまして、非常に楽しかったです。マイナー妄想に10年以上おつき合いくださり、本当にありがとうございました。
以下、感想というか総括というか。


読み終わって思ったこと。
(1)最初から最後まで「一護とルキアの話」だったんだ、という発見。
ジャンプ系にしてはめずらしく王道カプのない、男男も男女も入り乱れていたジャンルでしたけれども。たつきちゃんとか、チャドとか、恋次とか、雨竜とか、斬月とか、一護の「相手」がたくさんいすぎてこっちも絞り込みづらかったのですけれども。
物語的にはひたすら「一護とルキアが出会うことで世界が変わっていく」さまを描きつづけていたんですね。ルキアはヒロインじゃなくてもう一人の主人公、っていうブレなさには感心した。そのために織姫と恋次が必要だったというのもなるほどなあって感じ。
(2)アニメで見たいなあ……
銀城さん編までしかやってないんだよね。アニメ自体は作画すぐ崩れるから微妙なんだけど(笑)、あの声でインプットされちゃったキャラがたくさんいるからさー。
明夫京楽総隊長とか、朴シロちゃんとか、速水藍染さまとか、みきしん喜助とか。言ってほしいセリフ、動かしてほしいシーンがたくさんある。卯ノ花さんの剣八エピソードも。ていうか卍解は全員分アニメで見たいな。
ユーハバッハはやっぱり菅生ボイスなんだろうか……わたし斬月はもうちょっと若いほうがいいなって思ってたんだけど、ユーハバッハなのだとすればまあ結果オーライという気もする。それを実際に聴いて確かめてみたかった。
再開するなら終わった今じゃないの。ねえ、ぴえろ?
(3)私がいちばん好きなのはたぶん雨竜。
最終巻まで読んでの結論がそこか!と自分で思いましたがまあ仕方ない。
わりと博愛主義で全キャラ大好き!って言いたいほうなんですけど(笑)、ブリに関しては好きと嫌いがきっぱり分かれてまして、ダメなキャラは出てきた瞬間にああこいつ受けつけないな、ってなります。嫌いの第一印象はめったに覆らないけど、好きだと思ってたらこういうキャラだったのかーやっぱなし!っていうのはわりとある。膨大な人数なので断言はできませんが、好き:嫌いが4:6くらい(笑)。
で、まあ総括すると、雨竜でした! 敵同士で一護と再会しちゃった瞬間がなんだかんだでいちばんテンション上がったし。あと自分の父親は呼び捨てにするくせに、一心のこと「黒崎のお父さん」って呼ぶのいい子すぎてたまらない。
(4)結局、隅々までTITE先生の「世界」だったんだなあ、と。
いやあたりまえじゃんって話じゃなくて。
作品って遊びのあるなしというか、まあ率直にいえば妄想の余地があるかどうかって作者によると思うんですけど、それがブリの場合はほとんどなかったことが、最後まで読んで判明というか確定しました。
たとえばワンピは誕生日くらいは読者が自由に決めていいんだけど「きみの考えた悪魔の実募集」とかはやらないっていうのがおだっちの「遊び」の範囲。でもTITE先生はキャラの誕生日も血液型も好物も、モブに至るまで全部自分で決めたい人なんだと思う。
途中で前の巻を読み返して、「うわこの段階でもうこの設定や展開って決めてたんだ!」って驚くことがよくあったけど、このゴールが最初から決められていたのだとすれば、もう外野がどうこう言えるものではありません。週刊連載で15年かけてルートを踏み外さずよくぞ書ききった、と絶賛するしかないです。外圧も多かっただろうに、あれだけ引き延ばしても脱線はしなかったんだよ。
中二だなんだって言われるけど、あそこまでスタイリッシュ極めたらもうなんも言えないだろ……TITE先生の能力は、類まれなる言語センスだと思うのです。字書きこそが嫉妬する、音の響き×文字列の美しさ×絶対的なリズム感は小手先じゃ真似できません。最初は好きな絵柄じゃなかったけど、むしろ今はひとつの独立した絵柄になってるから。そこまで上りつめたのもすごい。
(5)妄想の補足はありません。
同人屋は原作の隙間を埋めるお仕事なのですが、上述のとおり一部の隙もない完成された世界を見せつけられたので、もう一読者がどうこうできることはないです。
物語が完結するまではこっちも勝手にいろいろいじれたけど、あくまで猶予期間だったんだと思う。アニメオリジナルも含めて、TITE先生以外から出た要素は「完成したBLEACH」の前では全部なかったことになってしまった……と思いました。
他の作品でそんなふうに感じたことないから、もうホントに提示されたものを受け入れざるをえないほど完璧なんだよ。
あ、でもいっこだけ。
どの段階からかずっといっしょにいた一心と竜弦が、最終話で存在すら触れられなかったことに関してはいろいろと考えなきゃいけないかなって!
息子たちにそれぞれ後を継がせて(あいつらもきっちり素直に継いだよね)どこ行ったのか。二人で楽しくセカンド尸魂界ライフ過ごしてるのか。ちょっとそこ詳しく!!
ふり返ってみると、死神vs滅却師のロミジュリが最萌えだったみたいです。最初からそこに行けばよかった……どこで道を誤ったのか私のブリ同人。
つーかね、アランカル編以降の織姫がダメだったんスよ……織姫自身は変わってないから、立ち位置というか扱いがね。それも最初から決まってたんでしょうけどね。というところで主に織姫による私のモチベーションを察してくだされば幸いです。言い残すことがあるとすればそれだけです。
TITE先生、本当にお疲れさまでした。ゆっくり休んで、また新しい作品を見せてください。できれば次は、持ち前のテンポの良さが発揮できるギャグ寄りのマンガがいいです。引き延ばさなくていい圧縮タイプの。おっさんキャラは多めでお願いします!