やおいなきよいさん。

茨城でわいわいやってた風小次チームとちがって、椿山荘で優雅に撮影してるRHチーム……たしかに登場人物も少ないしアクションも月イチくらいだけどさああ……
ものすごくどうでもいいことなんですが、月長館一家の「よるごはん」という言い回しが気になって仕方ないです。きよいさんにはせめて「ばんごはん」と言ってほしかった……
そんなことはさておき。
BLを実写でやったらこんな感じかしらと思ったけど、ちがうな。
コレ、やおいだ。
なにがちがうのかと言われても困るんだが、なんとなくやおいっぽい。明るく楽しいボーイズラブライフとは一線を画してる気がする。
少年たちがキラキラといちゃついてるぶんには、フツーに仲良しの男の子って感じで微笑ましいのに、きよいさんが一人でやおいキャラなんですよ。
それでも家族ごっこやってるときには、まあ優しいお兄さんて感じなのに、「あの人」が絡むと一気に耽美キャラに……
なんだあの美しい涙の流し方。リアルな悲しみの表現じゃないのにギャグになってなくて、純粋に「美青年の泣き顔」という絵面ができあがってるのがおそろしすぎる。
ハッセー+メガネ+耽美
で、これだけのすさまじい化学反応が起きるとは知りませんでした。致死量寸前だよ。


例の回想話で、きよいさんの変な色香の正体がわかった気がしました。
喪服の未亡人です。
幸せそうに笑ってるときはそうでもないのに(というか幸せに見えない)、物憂げな表情になるといきなり美人度が200%くらいになる天性の薄幸キャラ。いや、この人がもともとそういう顔してんですけどね(笑)。
話もなんか薄幸な香りがするよ。
男に捨てられた上そのひどい男に先立たれるという、二重の別れを乗り越えたと思ったら、死んだ男にそっくりな若者が現れて迫ってくる……ってあれ? やおいってより昼ドラ?
男からでかい屋敷ひとつもらってそこに住んでるとか、男の家族(息子)に毛嫌いされてるとか、危篤のときに会わせてもらえなくて門の前で花束抱えて泣き崩れるとか、すごい日陰者な感じなんですけど。つかダイレクトに愛人っぽいんですけど。
でもゲイの愛人じゃないんだよね。どう見てもやおいなんだよね。そのへんの匙加減は主観なんだけど。
でも昨今流行ってる、若手俳優体当たり演技だけが売りのBL映画に比べれば、まだこっちのほうが好感度は高いです。
もしかしてコレさ、「ふじょし狙い」じゃなく、「ふじょしが作る」ドラマだったりしない?
原作は知らないんだけど、少なくともドラマは道隆→きよい→道山をかなりディープに描こうとしてるんだよねえ。
もちろん肉体的接触はないんだが(実際きよいが道隆に触れたのは初対面の握手だけ・道山にも世話を焼く様子は見せたけどほとんど触れてはいない)、きよいを自分に振り向かせたい道隆とか、道山に永遠の命を与えたがるきよいとか、感情の流れがすごく湿っぽい。いや、恋愛モノっぽい(笑)。
きよいとあげはのいちゃつきっぷりも相当だと思いましたが、きよい→道山の隠そうともしないラブベクトルのほうが、映像的な衝撃としては上でした。
あと会話してるだけなのに(椿山荘で……)、やりとり自体がエロスなのもすごかった。
道隆さんがきゅっきゅってネクタイを直してるのが、こっち見ないきよいさんにイライラしてんのか、きよいさんのエロスにごっくんなのか、本気でわからないところがいいですね。
あと、普段は「私」なのにホントの一人称は「俺」なところにやたら燃えてしまいました。
おのれハッセー、どこまでこちらのポイントを押さえてくるのか……!(屈辱に震える)
そんなきよいさんですが、あくまで息子たち第一っぽいので、平穏な生活をおびやかす道隆さんとはくっつかないんでしょうねえ。残念。
高校生コンビ、大学生コンビがくっついたら、もう残りは道隆さんしかいないのに……
バカ和がいつ壬生浩介(違)に食われるのかも、けっこう楽しみです。