ホームズ/ワトソン

2010_SherlockHolmes,[R18]

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事件解決3

ホームズは全ての動きを止めたかと思うと、うれしそうに叫んだ。
「そうか! そういうことだったんだ!」
今手がけている事件について、思いついたことがあったのだろう。名探偵の頭脳に閃きが訪れるのは喜ばしいことにちがいない。ワトソンも助力の甲斐があったというものだ。
それが、睦み合いの真っ最中でさえなかったら。
二人は紳士の服も慎みも脱ぎ捨てて、ベッドに転がり込んだところだった。キスを交わし、指を絡め、ワトソンの白い首にかじりついたホームズは、そこで事件の真相に思い至ってしまったのだ。その脳内で優先順位が瞬く間に切り替わった。
「たいへんだ、あの証拠を調べなおさなければ……」
「おいホームズ、冗談だろう!?」
だが彼は無情にもさっさと離れていき、追いすがった腕は空しく空を切っただけだった。
「くそ……っ!!」
ワトソンはうつぶせになると同時に枕を思いきり殴りつける。熱くなりかけた身体をどうしたらいいのか。
床に落ちているガウンを拾ったホームズはそんな相棒を見やり、さすがに悪いと思ったのだろう。早口の謝辞とともに、頬へ軽い口づけをくれた。
「ありがとう、きみのおかげで神が降りてきた」
そしてすぐにガウンを羽織り、部屋を出ていく。
「そんな言葉でだまされると思ってるのか!」
腹立ちまぎれにワトソンが投げた枕は、ドアにぶつかって落ちた。不明瞭でおざなりな謝罪と、なにかにつまずいて派手に転んだ音が、ドアの向こうから聞こえてきた。

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